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 →子どものお金教育スッキリ講座第(9回) 椿家のおこづかいのルール(後編)
くま経プレス 2008年4月 vol.219


 我が家ではどんなお金の教育を実践しているのか? 前回に引き続き我が家のお金のルールをご紹介します。 今回は「おこづかいをあげる条件」についてお伝えします。

何故に条件?

 大人であれば、おこづかいは誰に口出しされることなく自由に使っていいお金ということになるでしょう。しかし、子どもの場合はお金の面の自立を目指すという目的のもと、やりくりの練習教材として与えるという役割がありますので、条件・ルールを設けています。

条件―その@ 家事の手伝い、夕食の配膳をする

 内容は夕方、部屋のカーテンを閉め、玄関の明かりをつけ、靴を並べる。夕食づくりの配膳をするというものです。
 家族で生活していくためには、誰かがお金を稼いで、誰かが家事を行って協力しなければ成り立たないわけですが、子どもはまだ労働をさせられる年齢ではありませんから、必然的に家事の役割を担うべきだという考えから条件にしています。

労働の対価としてのおこづかいルールの失敗

 「お金は労働の対価として得るものだ」ということを伝えてみようと、一度お手伝いをしたらおこづかいをあげる方法を試みました。しかし子どもは「ゴミを集めたらいくらくれる?」というようになりました。お金をもらわないと家事をしない考え方は間違っていると気づき、今のルールに定着しました。

条件―そのA おこづかい帳をつける

 おこづかい帳をつけることで、自分自身のお金の癖がわかります。例えば買いたい物が300円。しかし手持ちのお金は100円。その時おこづかい帳を見て、お菓子ばかり買っている自分を発見し、それがお菓子よりも欲しい物であれば、次からは自らお金を計画的に使う工夫ができるようになります。小学1年生からおこづかい帳は定額のおこづかいとセットでスタートさせました。

条件―そのB おこづかいの1割は即貯金

 小学4年生からは週ごとではなく、月額(ちなみに4年生は月に1200円)で渡すようになりますので、1割は即、貯金をするように言っています。下の娘は1000円を上回ったお金はおこづかい天引きで私の手元に貯金をする、いわゆる「ママ貯金」をしたいというので、そのつど利息と称して50円を付加して預かるようにしています。これは貯金の習慣を身につけて欲しいからです。

おこづかいのルールに込められた自立への思い

 子どもには、おこづかいを通して大人になっても困らないような金銭感覚や習慣を身につけておいてほしいと切に願っています。


金融広報アドバイザー
椿 久美子
(筆者プロフィール) 金融広報アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、金融知力インストラクターなどの肩書きを持つ。小学校のクラス行事で子ども向けの金銭教育ワークショップを行ったり、PTA主催の講演会などで子どものお金教育や生活設計の講師をつとめる。主婦・母親としての視線を通した講話がわかりやすいと好評。家族は夫と娘2人。
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