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所内に不正製造などへの反省の碑を設置・・・・化血研

 (一財)化学及血清療法研究所(熊本市北区大窪1丁目、早川尭夫理事長)は、同所内に血液製剤の不正製造・隠蔽問題への反省を刻んだ「決意の碑」を設置、2月9日、関係者らで除幕式を行った。
 設置場所は正面玄関通路沿いの中庭。除幕式には理事ら経営陣と部長職以上の幹部職員合わせて50人が参加、HlV薬害訴訟原告団のメンバーや遺族らも出席した。
 除幕式では、黙祷のあと、主催者を代表して早川理事長が「今回の不祥事の反省も併せて風化させることがないよう建立した。安全で有効な医薬品を安定的に届け、安心して使用いただけるよう不断の努力を積み重ねていきたい。碑の建立を弊所の意識改革、再生に向かう−歩とし、世代が変わっても、語り継いでいく」とあいさつ。早川理事長ら3理事で除幕した後、出席者全員で約250文字の決意の碑文を唱和した。また、東京HlV薬害訴訟原告団代表を務める後藤智己はばたき福祉事業団理事が「今回の不祥事で裏切られた思いもあったが、化血研は必要不可欠な製品を造っており、これからも患者や国民の期待に応えてほしい」と話した。
 早川理事長のあいさつの要旨は次の通り。
 「弊所は薬害HIV訴訟の被告企業として、原告団との和解に際し『安全な医薬品の消費者への供給に最善、最大限の努力を尽くす』と誓約を交わしました。
 しかし、血漿分画製剤を承認書とは異なる方法で製造していたことや、そのことを隠蔽していたことは、法律違反であるにとどまらず、先の誓約を反故にするに等しい極めて重大な背信行為でした。弊所はこうした事態に至ったことを心から反省し、その一環として先の和解における誓約を不断にかみしめ、また、今回の不祥事の反省も併せて風化させることのないように、弊所内に『決意の碑』を建立いたしました。
 『碑』の建立で終わりではなく、始まりであると考えます。形にすることで、それを目にするたびに、私達の本来の使命、義務、なすべきことを思い起こします。
 私たちは、昨年6月に経営層を一新し、所員一同意識改革に努め、失われた信頼性の回復をはじめ、ガバナンス・コンブライアンスの改善と安定供給に取り組んでおりますが、その−つとして、3月29日を『薬害エイズ和解の日』とし、昨年より全従業員に対して教育を行っております。併せて今後とも原告団や患者の皆様らのお声やご意見を直接拝聴し、学ぶことを目的とした講演会や対話集会を定期的に開催させていただく計画です。さらには、アドバイザリーコミッティにご参画いただき、弊所の事業活動や運営改善にご助言いただく予定です。
 今後とも、弊所は職員一丸となって、過去に目を閉ざすことなく、反省を胸に深く刻み、常に被害者の皆様、ご遺族の皆様方、ご使用される患者様のお気持ちに沿って、本来の使命である医薬品の研究・開発に努め、安全で有効な医薬品を安定的にお届けするとともに、安心してご使用いただけるよう不断の努力を積み重ねて参ります。そのような誓い、決意の証として、この『決意の碑』を設置しました。
 『碑』の建立を弊所の意識改革、再生に向かう−歩とし、例え人が変わっても、世代が変わっても、語り継いで参ります」
_くまもと経済 業界NAVI_:2017年3月30日発行 No.430

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