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南関町に竹を原料にした建材製造工場完成・・・・バンブーマテリアル

 竹を原料とした建築資材製造販売のバンブーマテリアル梶i南関町下坂下、山田浩之社長)が同地に建設していた建材製造工場が完成、2月11日に現地で落成式を開いた。工場の操業開始は今春の予定。
 場所は「エコアくまもと」南側の自社所有地。敷地面積4万2900u内に建材の製造工場、原料の竹を加工する工場、バイオマス発電棟、倉庫、管理棟などを建設した。総延べ床面積は1万3266u。同工場では、関連会社のバンブーフロンティア梶i津留克也社長=津留建設且ミ長)が南関町など県北を中心に収集した竹を素材に、事業の中核を担うバンブーマテリアルが住宅用建材を製造、国内の大手建材商社などに売り込む。残った幹材・枝葉など製品化できない部分は、同じく関連会社のバンブーエナジー梶i社長・岡田久幸潟^ケックス・ラボ社長)がバイオマスエネルギーに使用し電力と温水を2社に供給、工場内のエネルギーコスト削減を狙う。年間の竹収集量は2019年度で約9千トン、21年度に約3万1千トン、また年商は19年度に約10億円、21年度に約30億円を見込む。
 これら一連の事業は未利用資源である竹に着目し、1本の竹を100%利活用する地域循環型のビジネスモデル「バンブーフロンティア事業」と呼ばれており、新たな産業創出による雇用拡大と地域活性化に寄与する「地方創生の南関モデル」として全国メディアなどでも取り上げられている。事業全体では3年後めどに130人を新規雇用、45億円を投資するという。なお、発電事業は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業に採択されており、2018年度中に事業に着手する。
 

落成式に蒲島県知事ら215人

 2月11日に現地で開いた落成式には蒲島郁夫熊本県知事、野田毅衆院議員、松村祥史参院議員、佐藤安彦南関町長ら関係者215人が出席。主催者あいさつで山田社長は「竹の可能性を創造する日本初の竹産業創出事業への挑戦が始まり、その責任の重さを痛切に感じている」と切り出し、「我々は、バンブーフロンティア事業の名の通り、日本における竹ビジネスの先駆者になり、日本初の竹の総合利活用と高付加価値化を実現できるビジネスモデルを作ろうということを合言葉に竹の事業化に取り組んできた。これまで不可能とされていた荒廃竹林の問題=A竹の産業化=A竹バイオマスエネルギー熱電供給モデルの構築≠ネどを同時に解決できる一つの事業スキームを確立し、地域と企業と人々が高い志と思いでつながり、社会問題解決型の新しいビジネス展開を目指す」と抱負を述べた。
 バンブーマテリアルは2015年11月設立、資本金は8億円(資本準備金含む)。バンブー3社の社員数は役員除き40人。山田浩之(やまだ・こうじ)社長は玉名市出身の51歳。建設や運輸、教育事業など10社で組織する丸光グループ(玉名市大浜町)社長。
_くまもと経済 業界NAVI_:2018年3月30日発行 No.442

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