熊本高専にクリーン生成装置を贈呈・・・・興研

　防じん・防毒マスク、クリーンルームを製造する興研�梶iスタンダード市場、東京都千代田区、村川勉社長）は１０月９日、熊本高等専門学校（合志市須屋、高松洋校長）に、オープンクリーンシステム「ＫＯＡＣＨ」と空間内の微粒子数を測定できる装置１台ずつを贈呈した。
　同校が取り組む半導体人材育成事業への支援などが目的。贈呈品は、開放状態でテーブル上に清浄度の高いＩＳＯクラス１の空間をつくりだすクリーン生成装置と、空間内の微粒子数を０・１マイクロメートル単位まで測定できる装置の２種類。研究や授業で製作した半導体チップを別の場所に移し、性能を評価するための前処理や、授業などでクリーンルームについて説明する際に活用される。
　当日の贈呈式で村川社長は「普段の学びが社会で役に立つこと、学びの応用が世の中にある製品として役立っていることなどを、当社製品を通じて学生に伝えてほしい」と述べ、高松校長は「半導体製造で必要となるクリーンな環境を体験できることは学生にとっても重要なこと。半導体の研究で使用するほかにも学生と共にアイデアを共に出し合い、いろんな活用を考えていきたい」と話した。
　同社は８月、半導体人材事業の一環として同校で出前講座を開き、クリーンルームの歴史や役割について講演している。興研�鰍ﾍ１９４３（昭和１８）年創業。資本金６億７４２６万円。安全衛生保護具メーカーとして開発した防じんマスクが防じんマスク国家検定合格１号になっているほか、感染対策用Ｎ９５マスクや防衛省向けマスクを製造・販売している。また、同社はフィルター技術と気流制御技術を応用した製品を製造・販売し、医療・精密機器分野へ多角化している。昨年９月、熊本県庁前にクリーンルームを見学できるショールームを開設したほか、「九州半導体人材育成等コンソーシアム」、「くまもと３Ｄコンソーシアム」に参画している。売上高は１０５億８７００万円（２０２３年１２月期）。