アメリカでＨＩＶ抗体の臨床試験を開始
　化学及血清療法研究所　エイズ治療の新薬開発へ

化学及血清療法研究所（熊本市大窪１丁目、船津昭信理事長）は、エイズウイルス（ＨＩＶ）感染症治療の新薬開発のため、アメリカでヒト化抗ＨＩＶモノクローナル抗体の臨床試験を開始した。
同研究所では、独自開発の新規遺伝子組み換えヒト化抗ＨＩＶモノクローナル抗体製剤の前臨床試験に続き、健康成人男性を対象にイギリスで臨床試験を実施しており、安全性が確認されたことから、今回アメリカでＨＩＶ感染患者を対象とした臨床試験に入ったもの。
同研究所では「新薬は既存の抗ＨＩＶ剤とは作用機序が異なるため、既存薬に耐性を持ったウイルスに作用することも期待できる。また毎日飲み続けなければならない既存薬と異なり、点滴静脈注射での治療も可能になるなど安全性、有効性に加えて利便性の高い薬剤として期待される」としている。 （桜木）