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「米中摩擦は世界的な覇権争い・・」・・中田宏・元横浜市長

2019年2月16日(土)

 元横浜市長で「日本の構造研究所」の中田宏代表は2月13日、熊本市中央区のホテル日航熊本で講演し、「アメリカと中国の摩擦・争いは貿易摩擦というより、世界的な覇権争いになっている」などと語った。
 これは弁当・総菜のヒライ(熊本市)の設立50周年記念の講演会に出席し、「いまの私たちはどんな時代に生きているか〜世界の大転換期と日本」と題して講演したもの。中田代表は1964年9月生まれの54歳。青山学院大学経済学部卒。松下政経塾を経て、衆議院議員を通算4期、横浜市長を2期務めた。中田代表は「私は熊本とは縁が深いんです」と切り出し、「妻は水前寺出身で、砂取小ー出水中ー信愛学院ー熊本音楽短期大卒です。義母が元気で、熊本にはよく来ています」と笑顔を見せた。中田代表は「今、世界は大転換期を迎えている。トランプ大統領が誕生し、米中貿易戦争に突入した。オーストラリアでは現職の首相が党内の選挙で破れた。えっ、なんでこんなことが起きるのかと思うことが起きている。フランスはマクロン政権、ドイツはメルケル政権。イギリスはEUからの離脱決定とメイ政権の混迷。世界はおかしな方向に進んでいる」と語り、「そこに、米中貿易摩擦。貿易摩擦というより、覇権争い。日本もすでにその影響を受けている。なぜ、こういうことが起きるのか。その背景は巨大IT企業の成長とグロバリーゼ―ション。ネットは一気に社会を変えた。アメリカではアマゾンなど巨大IT企業が成長し、デパートや大型店がつぶれている。そして、格差が生まれている。スマホはイノベーションを起こした。単なる携帯電話ではなく、人の行動原理そのものをを変えた。スマホを持っている人は電卓も辞書もCDも買わない。カメラも持ち歩かない。ビジネスの在り方も変わってきた。今や、世界は大転換期にある。やがて、新たな秩序が生まれてくる。それまでは不安定な状況が続く。半面、大きなビジネスチャンスも生まれる。そういうことを念頭に置きながら、皆様には経営に携わっていただきたい」と締めくくった。

「米中摩擦は覇権争い」と語る中田・元横浜市長
「世界は大転換期を迎えている」の講演タイトル
中田・元横浜市長の講演を聴く約250人の出席者
「ITとグローバル化で格差が生まれている」と中田代表
ヒライの50周年祝賀会で鏡開きする中田代表(中央)
大西熊本市長の挨拶を隣りで聴く中田宏代表(左)