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「正面壁の発掘(剥離)作業中・・」・・熊本市手取本町の大劇

2020年9月7日(月)

 熊本市中央区手取本町のパチンコ業・大劇(山口恭廣社長)は、同町の大劇会館(地上7階建て)の正面壁の発掘(剥離)作業を進めている。
 これは昨年春から、元々あった”幾何学模様”のタイル(有田焼)壁に復元できるかどうか、コンクリート壁の剥離作業と調査を行っているもの。作業は正面の壁と共に東西の側壁のコンクリート壁も一枚づつ剥がしている。
 大劇会館はチェコ出身の建築家・アントニン・レーモンド氏(故人)の設計。同会館は4年前の熊本地震の時もほとんど損傷がなかったという頑丈なビル。外壁のデザインはアントニン・レーモンドと夫人のノミエ・レーモンド氏が共同で制作した「キュービズム」というデザインの形式。コンクリート壁の発掘(剥離)作業は、足場を組んで、ひとつひとつ丁寧に作業・調査している。現時点で、剥離した壁から”幾何学模様”のタイルが少しずつ見えてきている。作業の終了は未定。
 同社は「有田焼のタイルで表現したアントニン・レーモンドのデザインが復元できれば、商業文化財の指定を受けることが出来るかもしれない。ワクワクしている」と語っている。

正面壁の発掘(剥離)作業を進めている「大劇会館」
”幾何学模様”が少しずつ姿を現している
大劇会館がある熊本市手取本町の電車通り
昭和44年12月に撮影したという「大劇会館」正面
営業中のパチンコ「大劇」の入り口
若者らで賑わう下通商店街