トップ 松岡泰輔のフォトニュース 「電力需給が厳しく、節電にご協力を・」・九州電力の池辺和弘社長
松岡泰輔のフォトニュースPhoto News

「電力需給が厳しく、節電にご協力を・」・九州電力の池辺和弘社長

2022年8月5日(金)

 九州電力(福岡市中央区)の池辺和弘社長は8月2日午後、同本社で「今年は電力の需給がやや厳しく、皆様には支障のない範囲で節電にご協力を頂きたい。また、今年3月期の連結決算は、経常収益が1兆7433億円、経常利益が323億円で、増収減益になった」などと語った。
 これは「ふくおか経済」9月号のインタビューに応えて語ったもの。池辺社長は大分県上津江村(現・日田市)出身の64歳。大分舞鶴高校ー東京大学法学部卒。
  まず、電力需給について、「今年は電力需給がやや厳しく、皆様には支障のない範囲で、節電にご協力を頂きたい。夏場は何とかやっていけるが、冬は全国的に電力が足りない。電力の安定供給に最低限必要とされる供給予備率は3%だが、今年の冬は関東で1.5%、九州を含む関西以西で1.9%と予想されている。それで、今年の冬対策として、ご家庭で二重窓や断熱リフォームなどを検討して頂きたい」などと語った。
  今年3月期の連結決算については。「売上高に当たる経常収益が1兆7433億1000万円で前期に比べて14.5増、経常利益が323億8400万円で41.3%減の増収減益にだった。減益だったのは燃料費の期間的なズレがあったためで、決して悪い決算ではなかった」と評価した。
 カーボンニュートラル(脱炭素)2050に向けては、「各電力会社が真剣に取り組んでいる。九州電力は温室効果ガスの排出を目標の2050年前に実質ゼロを実現する」と強調した。
 さらに、台湾のTSMCの熊本進出について、「電力需要の増加が見込まれる。また、九州全体への経済的な波及効果が期待できる」などと語った。

「経常収益は1兆7433億円で増収減益だった」と語る池辺社長
福岡市中央区渡辺通の九州電力本社ビル
松岡のインタビューに答える池辺和弘社長(左)
九電ビル群の一番新しい建物・「電気ビル共創館」
「特に今冬は節電に、ご協力を頂きたい」と語る池辺和弘社長
九州電力本社前のホテルニューオータニ博多