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中国クルーズ船、熊本初入港〜中国人客1500人乗せ八代港へ

2012年10月31日(水)

  10月20日、熊本初寄港となる中国クルーズ船が秋晴れの八代港に入った。
 午前11時頃、八代外港マイナス10m岸壁に全長253mの巨大な白い船体を現したのは、イタリアのコスタクルーズ社が運航する「コスタビクトリア」(7万5000t)。上海からの中国人観光客1521人を乗せ、韓国・済州島を経由して、同日開催の「やつしろ全国花火競技大会」に合わせ入港した。県内に寄港した客船では過去最大の船だ。
 岸壁には船腹に吸い付くように観光バスがズラリと並んだ。クルーズ船入港時の定番風景だ。今回は大型バス37台。船内で入国手続きを済ませた乗船客はバスに乗り込み、八代市内観光と花火大会、阿蘇、熊本城、人吉、出水などのオプショナルツアーへ。花火大会は731人が楽しんだ。
 岸壁では、八代清流高校書道部の生徒が「歓迎光臨」(いらっしゃいませ)と大書、くまモンも登場して船客を迎えた。県南産品の販売ブース、観光案内所、「兌換」と書かれたカードを銀行員が手にした両替所などが設けられたほか、多くの市民が訪れ巨大な船を写真に収めていた。
 入港セレモニーには、福島和敏八代市長、村田信一副知事、松木喜一八代港港湾振興協会会長(八代商工会議所会頭)などが出席。福島市長は、「八代にとってコスタビクトリア号の入港は終わりではなく、今から八代が大きく飛躍するスタート」と、尖閣問題で日中関係がきしむ中、寄港継続に強い期待を込めた。(編集部・香月)

10月20日、中国人観光客1521人を乗せ八代港に初寄港したクルーズ客船「コスタ ビクトリア」(7万5000t)。岸壁には船腹に吸い付くようにオプショナルツアーの観光バスがズラリと並んだ
船内での入国手続きを終えてオプショナルツアーの観光バスに乗り込む中国人観光客
岸壁に設けられた八代の特産品などを販売するブースを見物する乗船客
臨時の観光案内所で八代の観光地図などを手にする中国人乗船客。銀行も臨時の両替サービスを実施した
政府の尖閣国有化で日中関係がきしむ中、予定通り入港したコスタビクトリアに表情も明るい福島八代市長。埠頭であった歓迎セレモニーのスピーチで、「まさに日本晴れ。私の気持ちも天に昇るほどテンションが上がっている」と喜びを表現した
中国人乗船客を乗せオプショナルツアーに出発する観光バス。港に1000人規模でやって来てバスで近隣観光地へ出かけるクルーズ船客のシッピングや観光消費は魅力だ