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5・5万トン級岸壁の「第1バース」、今年度整備完了へ・・八代港

2013年1月30日(水)

 八代港外港ふ頭で進む水深14m、5・5万トン級岸壁の整備が大詰めを迎えている。既存の水深12m岸壁(延長480m)のうち、延長280mの第1バースは今年度内の整備完了を見込んでおり、現在、岸壁前ではしゅんせつ用のクレーン船が、海底の砂泥をすくい上げる作業のピッチを上げている。供用は来年4月以降で、積み荷を満載したハンディマックスサイズ(5・5万トン級)船舶の接岸が可能とあって輸送コスト削減や、飼料関連企業の進出にも期待がかかる。
 国土交通省熊本港湾・空港事務所八代港分室によると、来年度以降も同港西の沖合いに浮かぶ大築島付近までの航路しゅんせつを進め、19年度完了を目指す。同港は10年に国の重点港湾の指定を受けており、地元では第1バース北側に隣接する第2バース早期着工の声も根強い。
 また同港の昨年1年間(12年1月〜12月)のコンテナ取り扱い数が、このほど08年以来4年ぶりに1万TEUを超えたことがわかった。八代市重点港湾八代港営業隊はコンテナ利用助成金や地元港運業者らの熱心なポートセールスの成果とみている。TEUは20フィートコンテナ1個分。(川野)

「グラブ」と呼ばれるバケットで砂泥をすくう作業船。砂泥は港南側にある埋立地、加賀島地区に運搬船で運ばれる
「第1バース」に停泊する船は6万トン超のパナマックスサイズだが、積み荷を調整し入港している。14m化でこうしたロスが解消できるという
停泊する船の大型化に伴い、船を係留するための「係船柱」も従来の70トン用から120トン用に交換を進めている
12年1月〜12月のコンテナ取扱数が4年ぶりに1万TEUを超えた八代港。コンテナ港としての利用拡大にも期待がかかる