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選手が救援物資配布のボランティア活動…日本競輪選手会熊本支部

2016年4月25日(月)

 一般社団法人日本競輪選手会熊本支部(松尾正人支部長)は熊本地震の発生直後の4月15日から、熊本市中央区水前寺5丁目の熊本競輪場内で全国の選手仲間から届いた救援物資を県内各地の避難所に配布するボランティア活動を続けている。
 同競輪場は16日の本震で、1周500メートルのコースにひびが入ったほか、観覧席のガラスが割れて破片が散乱するなど大きな被害が出た。補修のメドは立っておらず、レース再開の時期は未定。選手も練習できない状態が続いている。
 そのような中、「今、皆さんのためにやらなければならないことがある」(倉岡慎太郎副支部長)と同支部に所属する78人の選手たちが集結して、全国の選手仲間に支援を要請。15日以降、全国から届いた物資を同競輪場内で仕分けし、フェイスブックなどの交流サイト(SNS)などを便りに物資が不足している県内の避難所に届けている。また、午前10時から午後5時までは同競輪場を訪れた人に必要な物資を直接手渡している。「飲料水、カップ麺、子ども用や大人用の紙オムツ、ウェットティッシュ、トイレットペーパーなど様々な生活用品が大量に届いているので、必要な人は気軽に競輪場内の選手管理棟1階へ取りにきてほしい」と同支部。倉岡副支部長は「苦しむ被災者がいる限り、支援を続けたい。競輪場の被害は甚大だが、前を向いて頑張りたい。いつになるかは分からないが、ここで走って皆さんに勇気と元気を与えられる日が訪れることを心から願っている」と話している。(城島)

熊本地震の発生直後から救援物資配布のボランティア活動を展開している日本競輪選手会熊本支部の選手たち。前列右が倉岡慎太郎副支部長
熊本競輪場を訪れ必要な物資を受け取る女性。選手管理棟1階で午前10時から午後5時まで受け付けている
全国から届いた救援物資を整理する選手たち
選手管理棟1階の検車場に全国から集った救援物資が積まれている。ウェットタイプのボディシートや紙おむつなど生活用品が十分揃っているという
角度30度以上のコーナー部分。約100メートルに渡って複数箇所でひび割れが発生している
コース内に散乱したガラスの破片。16日の本震で観覧席の窓ガラスの大半が割れたという
観覧席下の通路は落下してきたガラスの破片で足の踏み場もない状態に。「もしも、地震が昼間だったら大変なことになっていた」と倉岡副支部長