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第1回「熊本城の日シンポ」開く〜熊本城復興みんなの会

2016年9月30日(金)

  三角保之・元熊本市長、米満弘之・熊本機能病院総院長らは9月、熊本地震で大きな被害を受けた熊本城の復旧・復興を支援する民間団体「熊本城復興を支援するみんなの会」を立ち上げた。会では、西南戦争時に焼失した天守閣が昭和35年にRC造で外観復元され、落成式があった9月22日を「熊本城の日」とすることを提唱しており、発会イベントとして9月23日に熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町)で第1回「熊本城の日シンポジウム」を開催した。
 同会(略称・お城みんなの会)は一般社団法人として設立。会長は、熊本市長として熊本城の復元整備計画を立案・推進、現在(財)熊本城顕彰会会長を務める三角保之氏。副会長に、熊本機能病院総院長で銀杏学園(熊本保健科学大学)理事長の米満弘之氏、昭和33年春の甲子園大会で優勝した済々黌高校野球部の主将で、三角西港地区で飲食施設を経営する末次義久氏。専務理事に日本フェアトレード委員会理事長の清田和之氏が就いた。
  シンポでは、三角会長が発会の挨拶と「熊本城への想い」と題して記念講演。同会常任理事で元熊本日日新聞社編集委員の矢加部和幸氏をコーディネーターに、「城主は私たち〜もっと熊本城で遊ぼう」のテーマで、三角氏、元熊本市職員で初代熊本城総合事務所長や熊本城復元専門員などを務め熊本城復元整備事業に長年関わった今村克彦氏、熊本城のお膝下の中央区新町地区で城下町の風情が感じられる町並みづくりなどに取り組んでいる一新校区自治協議会会長の毛利秀士氏、熊本城など県内の歴史や文化を観光客などに英語を中心に紹介、案内しているNPO法人ディスカバリーくまもとボランティアの会理事長の野田恭子氏をパネリストに、熊本城の復興手法や今後のあるべき姿などについて意見を交わした。会場からは、「安全への配慮は分かるが、観光客が楽しめる熊本城にして欲しい」、「(復興財源として)寄付金つきの熊本城記念切手の発行を考えてはどうか」、「子どもたちにもっと熊本城を知ってもらうために漫画の発行はできないか」など多くの意見が出た。(香月)

「熊本城の日シンポジウム」には市民など約100人が参加した
基調講演で自らが市長時代に進めた熊本城復元整備の経緯などについて語る三角保之会長
会発足の経緯、活動方針などを語る清田和之専務理事
「新聞で会の発足とシンポジウム開催を知り、一言激励したいと思って」と、飛び入り参加した野田毅衆議院議員
パネルで今村氏は、「慶長の清正の石垣は余り崩れておらず、江戸から明治にかけ修理したカ所が崩れているようだ。同じ工法で修復すれば地震で再度崩壊することも考えられる。工法が石垣修復にかかる年数に関わる」と石垣復元の難しさを指摘した
パネル後の質疑応答では「熊本城子どもサミット」の開催(毛利氏)など多様な意見が出た