トップ フォトニュース 阿蘇大橋24時間体制で急ピッチ・・・2020年度全線開通へ
フォトニュースPhoto News

阿蘇大橋24時間体制で急ピッチ・・・2020年度全線開通へ

2018年12月29日(土)

 熊本地震による阿蘇大橋周辺の大規模斜面崩落で、国道57号とJR豊肥本線の2本の大動脈を寸断された阿蘇。震災から2年8カ月が経過し、深刻な被害を受けた南阿蘇村立野地区では、崩落斜面の恒久安定化対策が継続的に行われる一方で、2020年度中の開通を目指し、阿蘇大橋ルートの工事が24時間体制で進んでいる。
 阿蘇大橋は、崩落現場から約600m下流側に架け替え、国道57号の阿蘇立野病院付近から黒川渓谷をまたぎ、同村河陽(栃の木)側の国道325号旧アソシエート付近までの約1qを、立野側からの土工部とアプローチ部、黒川渡河部(345m)で結ぶ。橋梁部分の全長は525m。橋の構造は下流の阿蘇長陽大橋と同じ形式の「PC3径間連続ラーメン箱桁橋(PCラーメン橋)」となる。
 現在、立野側ではアプローチ部の橋台と橋脚3基が完成し、橋桁の施工が進む一方で、阿蘇大橋を支える橋脚3基と橋台1基のうち立野側1基の基礎工が完成。黒川の最深部では河陽側で基礎工のための竹割り型土留工が完成するなど、同ルートの輪郭が少しずつ見え始めている。

復旧急ぐ大切畑大橋、俵山大橋

 一方、熊本地震で被災した俵山トンネルルート(県道熊本高森線)は、17年12月14日に扇の坂橋、すすきの原橋の復旧工事が完了。俵山大橋の仮橋を利用したルートが部分開通し、旧村道ルートから切り替えられたのに続き、18年7月20日に桑鶴大橋が開通。残る不通区間は大切畑大橋(西原村小森=延長265m)と俵山大橋(同村鳥子=同140m)の2橋となった。
 大切畑大橋は、上部工の横移動、支承・伸縮装置の破損、下部工の損壊などが見つかったため、橋脚を覆うように仮の橋脚 (ベント)を立てて上部工(橋桁)を支え、ジャッキアップして水平移動、主桁補修、支承・伸縮装置の取替え、損傷が大きかったP2橋脚の増杭、底版拡幅などを行った。現在はベントを撤去し、上部工補修とクラックが入った床版の一部撤去、復旧工事を進めている。
 俵山大橋では橋桁の架け替え工事が終了。今後はケーブルクレーンの鉄塔を撤去し、上部工などの工事に入る。この2橋の復旧見通しは現時点では示されていない。(甲木昌宏)












▲崩落現場から約600m下流側に架け替えられる阿蘇大橋の工事現場(南阿蘇村立野側=河陽側から撮影)
▲立野側のアプローチ部の橋脚。すでに橋台と橋脚3基が完成し、橋桁の施工が進む
▲南阿蘇村河陽側では国道325号に接続する道路の切土工事が終了
▲阿蘇大橋の完成イメージ(左が立野側)。写真下の橋は阿蘇長陽大橋(写真・熊本復興事務所提供)
▲上部工の横移動、支承・伸縮装置の破損、橋脚の損傷など大きな被害を受けた大切畑大橋(西原村小森)
▲橋桁の架け替え工事が終了した俵山大橋(西原村鳥子)