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本館など新キャンパスの完成披露…平成音楽大学

2019年9月11日(水)

 2016年の熊本地震で被災したキャンパス復旧工事を完了した平成音楽大学(御船町滝川、出田敬三学長)は8月28日、図書館や事務局が入る「新本館」などの新施設を公開した。
 同大は地震で施設の8割が使用不能となり、7棟中2棟を解体。計4棟を新築し、2棟を大規模改修した。今回完成し、披露したのは新本館と2階建ての練習・制作室「トータルミュージックスタジオ」、警備室の新築3施設と400人収容の音楽ホールにリニューアルした旧本館など。新本館は鉄骨3階建てで延べ床面積2294u、1階はエントランス、学生ホール、事務局、図書館、学生支援センター、保健室など。2階は理事長・学長室、役員室、応接室、レッスン室など。3階はレッスン室などで構成。トータルミュージックスタジオは鉄骨造り2階建てで、延べ床面積497u。1階がオペラ・オーケストラスタジオなど、2階はサウンドデザインスタジオとなっている。また本館玄関の外屋根はグランドピアノをかたどって張り出し、スタジオの外壁は鍵盤の模様をあしらっているほか、出田学長がデザインしたヨーロピアンスタイルの中庭では五線譜・12音階を表現するなど、音楽大らしい工夫を随所に凝らしている。
 旧本館1階であった完成披露の記念式典には約150人が出席。出田学長は「一時は存続も危ぶまれたが、県内外からの励ましのおかげで、復興に漕ぎつけた。この間、勉学に対する学生の情熱を肌で感じたし、再び学びの場を提供できることは喜びにたえない。このキャンパスを拠点に今後も音楽の力を発信していきたい」と挨拶。木原稔衆院議員や小出秀文日本私立大学協会常務理事、中山峰男崇城大学長らが祝辞を述べた。入学から1週間で地震に遭遇したという音楽学科4年の田中万柚子さんは、「新しいキャンパスを見届けることができて幸せ」と涙ながらに心境を語った。また「平成カンマーコール」の合唱のほか同大学生によるピアノやサクソフォン演奏などがあった。(佐藤)

出田学長(中央)と完成お披露目会の出席者。スタジオに壁面に鍵盤の模様をあしらっている
新築された新本館。正面玄関のエントランスはグランドピアノの形に張り出している
出田学長がデザインしたヨーロピアンスタイルの中庭では五線譜・12音階を表現している
挨拶する出田学長
祝辞を述べる小出日本私立大学協会常務理事
木原衆院議員
復興支援の功労を表彰し、出田秀尚出田眼科病院名誉院長に感謝状が贈られた
旧本館1階のベートーヴェンホールで開かれた記念式典には県内教育界や経済界などから約150人が出席した
トータルミュージックスタジオ1階のオペラ・オーケストラスタジオ
同2階サウンドデザインスタジオ。コンピュータによる音楽制作演習を行っている