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「菊池バイオマス発電所」着工〜九州再生エナジー

2021年3月1日(月)

  九州再生エナジー梶i菊池市旭志麓、笠田政輝社長)は2月25日、未利用材や製材端材、建設廃材などの国産材を原料に発電する木質バイオマス発電施設「菊池バイオマス発電所」の起工式を同市泗水町永字赤迫の現地で開いた。22年4月の稼働を目指す。総事業費は約40億円。発電能力は6.250Kw/hで県内最大級の木質バイオマス発電所となる。
 関係者約40人が出席した起工式で笠田社長は、「パートナーに恵まれ、関係者のご協力をいただき本日を迎えられた。バイオマス発電事業をしっかりと地域に根づいた事業として推進していきたい」と挨拶。来賓の江頭実菊池市長は「かつて林業は菊池市の基幹産業の一つだったが、現在はなかなか“出口”がなく難しい状況。未利用材を燃料とするバイオマス発電所は林業の活性化、さらにはSDGsを目指す上でも意義のある事業だと思う」と祝辞を述べた。
  九州再生エナジーは、同地でのバイオマス発電事業を目的に、住宅用木製パネル製造販売の潟ニックス(菊池市旭志麓、笠田政輝社長)と、産業廃棄物処理業などの叶ホ崎商店(荒尾市高浜、石崎信雄社長)の共同出資で設立された新会社。農山漁村再生可能エネルギー法に基づく菊池市の基本計画で「地域資源バイオマス発電設備」の認定を受け、国産材専焼の発電を行う。一般家庭約1万4700世帯分に相当する4435万Kw/hを売却する予定で、年間の売電収入約12億円を見込んでいる。なお共同出資会社の石崎商店は、グループ会社蒲L明グリーンエネルギー(荒尾市水野、石崎信雄社長)が、2016年から「荒尾バイオマス発電所」を稼働させている。
  建設資金調達では、肥後銀行がアレンジャー(幹事金融機関)となり、商工組合中央金庫、佐賀銀行、熊本第一信用金庫と共同で、総額35億円のシンジケートローンを組んだ。(香月)

前列右から笠田政輝九州再生エナジー社長、共同出資のパートナーで取締役の石崎信雄叶ホ崎商店(荒尾市)社長、江頭菊池市長
一般家庭約1万4500戸分に相当する6.280Kw/hの発電能力を持つ県内最大級の木質バイオマス発電施設となる「菊池バイオマス発電所」の完成予想図
挨拶する九州再生エナジーの笠田政輝社長
江頭実菊池市長
地鎮祭の神事で鎌を持つ笠田社長
現地では整地作業が進んでいる