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「民間委託」でにぎわい創出・・・宇城市、荒尾市で公立図書館リニューアル

2022年4月29日(金)

公的施設の管理運営を民間事業者に委託し、その知恵やノウハウで住民サービス向上を図る「指定管理者制度」。県内では同制度を活用し、にぎわい拠点や地域文化の発信拠点などを目指す公立図書館が増加している。
 宇城市(守田憲史市長)は4月3日、総事業費6億3800万円をかけ改装を進めていた同市不知火町高良の「不知火美術館・図書館」をリニューアルオープンした。施設の改修や若年者層の利用減が課題となっていた同館は、レンタルソフト店の「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ梶i東京都)に業務委託。リニューアルでは館内にコーヒーチェーン店の「スターバックス」を併設し、コーヒーを飲みながら読書ができる「ブック&カフェ」スタイルを採用したほか、熊本地震の仮設住宅の木材を再利用した「こども絵本のいえ」を敷地内に新設している。
一方、荒尾市(浅田敏彦市長)でも4月1日、同市緑ヶ丘1丁目の商業施設「あらおシティモール」に同市立図書館がオープンした。雨漏りやひび割れが発生するなど建物の老朽化が進み、蔵書や閲覧などのスペースが確保できていなかった旧図書館(同市増永)から移転したもので、延べ床面積と座席数は約4倍に拡充し、新たに設けた「デジタルライブラリー」では電子書籍を検索できるディスプレイや荒尾の情報を閲覧できるデジタルサイネージなどを導入した。22年度の来館者数は19年度比3.5倍の15万人を目指す。指定管理者に紀伊国屋書店が就き、隣接して書店も開く。
装い新たに再始動した2つの公立図書館。新たなスポットとして「地域文化の発信拠点」としても期待される。(堀、森口)

4月1日に荒尾市増永から同市緑ヶ丘1丁目のあらおシティモール内に移転オープンした荒尾市立図書館。指定管理者には紀伊國屋書店が就き、隣接して同書店も開店している
館内のデジタルライブラリーにはタッチパネル式のデジタルサイネージ「CONBO(コンボ)」も導入。写真や動画、マンガを通じて荒尾市の情報を発信する
4月3日にリニューアルオープンした宇城市不知火町高良の「不知火美術館・図書館」。熊本地震の仮設住宅の木材を再利用した「こども絵本のいえ」(蔵書)を敷地内に新設。
レンタルソフト店の「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブに業務委託し、地域文化の発信拠点やにぎわい拠点を目指す。