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菊陽町の健康長寿でプロジェクトを発足・・TSMCチャリティ基金

2024年7月19日(金)

 TSMCチャリティ基金(台湾新竹市、張淑芬会長)は7月17日、同基金の公益事業パートナーである台北市立関渡病院(台湾台北市、陳亮恭院長)と国立陽明交通大学(台湾新竹市、林奇宏学長)とともに熊本大学(熊本市中央区黒髪2丁目、小川久雄学長)を訪問し、TSMCが進出する菊陽町の健康長寿を支援する連携プロジェクトの発足式に出席し、意見交換を行った。TSMCチャリティ基金のこうした連携は日本国内では初めて。
 同日熊本大学で開かれた発足式には、TSMCチャリティ基金の張淑芬(ソフィー・チャン)会長、熊本大学の小川久雄学長、菊陽町の吉本孝寿町長、国立長寿医療研究センター(愛知県)の荒井秀典理事長、関渡病院の陳亮恭院長、国立陽明交通大学の林奇宏学長など関係者が出席。
 冒頭に小川久雄学長が「今回の連携協力に感謝するとともに、菊陽町、日本の高齢化社会だけでなく、世界のモデルになるように取り組んでいきたい」と述べ、ソフィー・チャン会長は「皆さんが初めて一堂に会することをうれしく思う。今後の取り組みに期待したい」とあいさつした。
 その後、大谷順熊本大学理事・副学長が同大学について説明。続いてブラッド・ペンTSMCチャリティ基金CEOと陳亮恭関渡病院長が同基金の概要や台湾における取り組みなどを紹介。なかでも同基金が台湾で取り組む、企業、病院、コミュニティの三者が連携してコミュニティケアを行う「三者モデル」の導入事例について解説し、高齢化が進むコミュニティの活性化や、老化・機能低下の遅延に取り組んでいるなど台湾の高齢者ケアの現状を共有した。熊本側からも熊本大学大学院生命科学研究部附属健康長寿代謝制御センターの山縣和也センター長が熊本県の高齢化の現状などの情報を共有。また、熊本大学の富澤一仁理事・副学長からTSMC社員の子女に対するする医療・教育体制についても説明された。
 翌18日には、張淑芬会長をはじめとする一行が、菊陽町総合体育館を訪れ、地域コミュニティの活動を視察した。
 今後、台湾での取り組みなども参考にしながら、相互に連携し、菊陽町の健康寿命延伸に向けて、高齢者医療や認知症、シニアケアなどの分野を中心に、より具体的な取り組みについて協議を進めていく。(宇治野)

熊本大学工学部百周年記念館で開かれたセレモニー
ソフィー・チャン会長(右)から小川学長へ手持ち式超音波装置3台が贈られた
林奇宏 国立陽明交通大学学長
吉本孝寿 菊陽町長
荒井秀典 国立長寿医療研究センター理事長
陳亮恭 台北市立関渡病院院長
ブラッド・ペン TSMCチャリティ基金CEO
山縣和也 熊本大学大学院生命科学研究部附属健康長寿代謝制御センター長
TSMCチャリティ基金の取り組みなどが紹介された
菊陽町総合体育館を訪れ、杉並台ふれあいサロン介護予防活動を視察するソフィー・チャン会長