トップ フォトニュース 現職・江頭氏が「市政初の4選」・・・菊池市長選
フォトニュースPhoto News

現職・江頭氏が「市政初の4選」・・・菊池市長選

2025年4月18日(金)

 任期満了に伴う菊池市長選が4月13日投開票され、現職の江頭実氏が新人で元市議の平直樹氏、新人で元市観光協会副代表理事の宮海彦氏を破り4選を飾った。投票率は50・87%で選挙戦になった8年前(2017年)の56・02%を5・15ポイント下回り過去最低を更新した。(編集部・宮崎泰樹)
 江頭氏は自身の後援会を軸に選挙戦を展開。市議19人のうち半数から支援を受けたほか、JAや建設業などの組織も陣営を支えた。8年ぶりの選挙に伴い後援会を再構築したことや多選批判なども影響し、2新人の猛追を許したが、逃げ切った。
 江頭実(えがしら・みのる)氏は1954(昭和29)年4月1日生まれ、71歳。菊池市出身。菊池高校―九州大学経済学部卒。76年富士銀行(現みずほ銀行)入行。スイス富士銀行社長、ロンドン支店長などを歴任。2013年4月の菊池市長選に出馬し初当選。
 菊池市隈府に構えた事務所近くの空き地で行われた当選報告会には、約100人が参加。菊池市区選出の前川收県議、荒木義行合志市長、金田英樹大津町長、吉本孝寿菊陽町長、
 熊本3区選出の坂本哲志衆院議員夫人の昌江さんら来賓が駆け付けた。
 当選報告に立った江頭氏は、「ありがとうございました」と何度も頭を下げ、謝意を示した。「今、私の胸に出てくるのは、本当に感謝の言葉しかない。本当にありがとうございました、という言葉しか、今はございません。私の人生71年間の中で、こんなに心臓がバクバクしてヒヤヒヤしたのは初めて」と心境を吐露。開票から1時間が経過した午後9時半時点で、新人にリードを許していた展開に、「このようなヒリヒリとした戦いになったということ自体、私がもっと力をつけて、しっかりと余裕を持って、本当は皆様に安心していただかなければいけない戦いではなかったかと、今改めて感じる。これを胸に刻み込んでいきたい」と語った。
 今回の選挙戦のテーマを「菊池市政初の4期目の挑戦」を掲げていたとして「3期を超えてやる以上、私は今回4期目ということではなくて、新人のつもりで、頑張っていく。今までまいた種に花が開いてきている。しっかり実をつけて、皆様にしっかりとお届けするまでは私の仕事だと思っている。皆様のために、そして菊池の未来のために、これから一生懸命、努力をさせていただきます」と決意を語った。
 当選報告会後、取材に応じた江頭氏は「市政の継続を選んでいただいた市民の皆さんに感謝したい。今一度気を引き締めて市政運営にあたる。住宅増による人口増や観光振興をさらに図り、まちの賑わいをつくっていきたい。旭志地区に大型商業ゾーンを整備するほか、泗水地区には、住宅を呼び込むためのインフラも整えていく」と語った。
 菊陽町に進出した台湾の世界的半導体メーカーTSMCの経済波及効果を菊池にも呼び込むことに注力する姿勢を示した上で「豊かな自然や農業は菊池の財産。都市開発と自然、農業の調和、バランスが重要。県が整備する工業団地にも引き続き協力、連携しながら、菊池のさらなるまちづくりを進めていく」と述べた。

4期目の決意を語る江頭氏