トップ Companies くまもと経済EX 2007 「夢・未来応援企業」・・ 高付加価値でリーディングカンパニー目指す
くまもと経済EX 2007

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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飲食・サービス
「夢・未来応援企業」・・ 高付加価値でリーディングカンパニー目指す
椛麹プラント・潟eクノクリエイティブ
地元熊本のアウトソーシング企業として20年余
熊本市神水1丁目の総合プラント本社ビル。関連会社、テクノクリエイティブの本社も置く
 総合プラントの創業は1986(昭和61)年9月。使う側にも使われる側にも”ハケン“の言葉がまだ耳慣れない頃で、「一般に馴染みが薄く、特殊な業種に見られていたようです」と三嶋社長は当時を振り返る。同年には労働者派遣法が施行。以後派遣法改正も後押ししアウトソーシングの言葉はより身近なものに。特にここ10年の人材派遣の急速な普及、拡大は周知の通りだ。
 同社も地元熊本のアウトソーシング企業としてこの20年で着実に事業を拡大してきた。県内では「大津」「松橋」「八代」に拠点を展開、県内に事業所を置く大手メーカーを中心に取り引きを広げている。県外展開も積極的だ。現在の拠点は「静岡」(静岡県袋井市)、「三重」(三重県鈴鹿市)、「福岡」(福岡市東区)、「宮若」(福岡県宮若市)、「大牟田」(大牟田市)、「関西」(大阪市)の6拠点体制。特に、「三重」「静岡」の両拠点は大手メーカーの工場が集積する東海地区が事業エリアだ。
 同地区はトヨタ自動車を始め数々の大手が工場を構える国内製造業の中枢ともいえる。三嶋社長も同地区を「求められる技術はもとより、競争も最先端地区。ここでの評価が上がれば企業としての価値も高まる」と認識、強化地区とも位置づけている。
「請負」に重点、人材育成も強化
三嶋 一秀 社長
 05年には現在の本社ビルに移転、事業を軌道に乗せてきた総合プラント。現在同社の事業は派遣が8、請負が2の割合だが、三嶋社長は今後、請負の割合を8割まで高めたい意向だ。派遣が生みだす若年層の低定着率など業界への風当たりは決して弱くはない。しかし、同社長は「こうした社会問題に正面から取り組む必要がある」と強調。単に派遣するだけでなく、請負業務を強くし優れた製品を世に送り出すための人材を育てることがこの問題の解決に繋がるとの考えからだ。
 04年に開設した大津町のロジスティクスセンターでは常に研修を実施。工具の使い方や図面の見方まで教育する。「まさにこれが今のアウトソーシング業に求められる企業付加であり、差別化戦略」と三嶋社長。こう考える延長線上には「若い人が夢を持ち、目標ある人生を」との理念の存在がある。


三嶋 一秀 社長
みしま・かずひで 1954(昭和29)年6月17日生まれ、53歳。熊本市水前寺出身、九州造形短期大学卒。趣味はゴルフ、釣り。
技術系に特化、SI事業の強化を図るテクノクリエイティブ
物流のアウトソーシング化に対応し04年に開設した菊池郡大津町の「ロジスティクスセンター」(延べ床面積約9400u)
三嶋一秀社長(右)と、緒方康夫テクノクリエイティブ取締役マネージメント事業本部長
 事業拡大に伴い、顧客からの技術部門に対するニーズも年々高度化。応えるべく、自社開発、自社ブランドの確立を視野に99年4月、本社内にテクニカル事業部が発足した。同年9月にはテクノクリエイティブとして法人化、オフィスサポート部門から技術系の派遣業務へと比重を高めていく。
 技術者のレベルアップが順調に進む中、ここ数年力を入れているのがシステムの提案・開発・運用・維持までを一貫して手がけるシステムインテグレーション(SI)事業だ。「品質重視が基本。そのうえでSI事業では県内3指に入る企業を」(緒方康夫・取締役マネージメント事業本部長)と蓄積してきた特化した技術と特化した人材で、顧客の満足度向上を目指す。
 また、昨年開設した福岡、東京の各支社とのネットワークも最大限に活用。首都圏の動きをタイムリーに、福岡、熊本のビジネスに反映させていく考えだ。
 競争が激化する中、昨年スタートした「ビルドアップ3+」では、エンジニアのキャリアップや独立を支援。その一方で本社内の研修センターでは、自社製品の開発やスタッフの更なるレベルアップで他社との差別化を推し進める。
コンプライアンスを重視、地域社会への貢献を追求
総合プラントではスタッフの再就職やスキルアップを支援する「ドリームサクセスセミナー」を開いている
テクノクリエイティブではエンジニアのキャリアアップや独立を支援する「ビルドアップ3+」を開くなどして他社との差別化も図っている
 総合プラントでも再就職やスキルアップなどを目指すスタッフを対象に無料で各種セミナーを実施。「再就職希望者を支援することで雇用創出の役割を果たせれば」とヒューマン、テクニカル両スキルの充実に注力する。また、今秋には大津町に50室を構える同社初の社員寮が完成する。これも「総合プラントで仕事をして良かったと喜んでもらいたい」という三嶋社長の思いが形となったもの。
 製造系、技術系とそれぞれの分野においてリーディングカンパニーを目指す両社。総合プラント・・・「夢・未来応援企業」、テクノクリエイティブ・・・「夢をかたちに・・・、技術を未来に・・・」と掲げるテーマを具現化すべく、Pマークの取得を含めコンプライアンス(法令順守)を重視しながら、地域社会への貢献を追求し続ける。
企業DATA
[所在地] 〒862-0954 熊本市神水1-38-10 SOGO-PLANTビル6F
[TEL] 096-385-9888
[FAX] 096-385-6453
[資本金] 1000万円
[設立] 1988(昭和63)年12月
[事業内容] 人材派遣サービス、人材紹介サービス、教育・研修サービス、アウトソーシングサービス
[年商] 24億4300万円(平成18年3月期)
[代表者] 三嶋 一秀 社長
[従業員] 1100人
[URL] http://www.sogo-plant.com
[出先] 静岡、三重、宮若、福岡、大牟田、大津、松橋、八代、関西
[関連企業] 潟eクノクリエイティブ

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2007年7月1日発行分の掲載内容です。