トップ Companies くまもと経済EX 2008 一歩先行くファクトリーオートメーションを目指して
くまもと経済EX 2008

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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製造・農業
一歩先行くファクトリーオートメーションを目指して
潟Gヌエーエスコーポレーション
MBSじぎょう本部
菊陽工場
NAS西合志工場
NAS西合志工場新棟
全社、全セクションでISMS取得
ISO9001認証取得 ISO14001認証取得 ISMS認証取得 Pマーク認証取得
 「お客さまから“ものづくり”に関する多様なご要望を頂き形にしている当社において、情報セキュリティーに取り組むことは非常に重要。時代が求める流れでもあり、一定の部署に限らず全社的に取り組むことにこだわった」と話す中川社長。情報通信機器販売や製造装置の設計・組立、電子機器の受託生産などを主業務とする潟Gヌエーエスコーポレーションは、今年4月にISMS(詳報セキュリテイーマネジメントシステム)の認証を同社本社、楠事業所、西合志工場及び関連会社において取得した。
 認証機関はLRQA。認証範囲は、電子機器及びコンピュータ周辺機器の電子部品製造、製造工程及びソフトウェアの設計開発など、同社が携る全ての業務において。県の「07年度ITセキュリティ認証取得支援事業補助金」を活用し、昨年5月からシステム構築に取り組んでいた。社内で主にシステム構築に携った担当社員は「システム構築にさほど高いハードルを感じなかった」と話す。それもそのはずで、同社では01年にISO14001、02年にIS09001、さらに06年にプライバシーマークを取得、運用しており、社内にはシステム構築の下地は出来上がっていた。 「全社的に取り組むことで、各セクションにおける意識の向上にもつながった。工場で先行して導入しているIPカメラや自社開発による入退室管理の徹底など、情報セキュリティーを今後も強化していく。随時内部監査を実施し、構築状況の把握と改善を図りたい」としている。
工場現場は何を必要としているか
マシニング装置
 「当社が目指すのは、工場におけるあらゆる業務を効率化、自働化することで、お客さまの“ものづくり”のお手伝いをすること」と話す中川社長。同社では創業から自社工場でLCA(ローコストオートメーション)や業務のIT化などの“ものづくり”を実践してきた。そうした中で、壁や疑問にぶつかる毎に真剣に問題点に向き合い解決してきた。その結果、工場の生産及び業務に関わる一切の要望に対応できるサービス体制を整えることができた。同社の骨格ともいえるE(エンジニアリング)M(マニファクチャリング)S(ソフト開発)事業ドメインと、M(マーケティング)B(ビジネスソリューション)S(サポート)事業ドメインがそれだ。
 一見難しく、複雑に捉えられがちな事業名だが、その内容は理にかなっており「工場から出るニーズに応え、提案していった結果」作り上げられたものだ。
 まず、工場の生産ラインの設計開発・機械加工、装置組立から保守メンテナンスにいたる一貫の流れをエンジニアリンググループが担う。ここでは、「より早くわかり易い提案」「質の高い冶具や装置の提供」「早いレスポンスによる保守メンテナンス」にチームとして取り組む。また、受注先によっては高いレベルを要求される受託生産を始めとする組み立て検査や基板実装などに関しては、自社の菊陽工場と西合志工場においてマニュフアクチャリンググループが対応。これまで培ってきたノウハウを発揮し、顧客満足度の高い業務を推進している。豊富な実績からクオリティーの高い“もの”の提供を続けるうちに見えてくるのは、工場現場における統一された生産管理システムの必要性だ。
 そこで、ソフトシステムズグループを立ち上げ、受注管理から生産管理・在庫管理・品質管理・原価管理までを一括して行う統合生産管理システムを開発。コスト削減や業務効率に一役かっている。さらに、ソフトシステムズではRFIDを利用した生産管理システムの導入実績を持つ。このように、いわゆる“工場の現場”を支えサポートするのがEMS事業ドメインだ。
工場取り巻く業務環境整備もお任せ
自動塗布照射機(三軸ロボット方式)
 現場のサポート体制を整えた後に求められるもの。例えば、ホームページ制作や各種ソフトの開発、ポイントカードシステムサービスなど、企業広報に関する分野に関してはマーケティンググループが対応。また、工場と事務所など企業内業務をより効率的にするためのIP電話やネットワーク構築、セキュリティー関連商品などはビジネスソリューショングループが提案し対応している。そして、特に製造業においては必要性の高いISOなどの国際規格や国内認証規格。取得を目指す企業には、同社がシステム構築の運用のためのノウハウを提供している。サポートグループでは、そのほかにも同社運営のパソコン教室「ホームコンじゅく」によるスキルアップ教育なども実施する。MBS事業ドメインでは、これら工場を取り巻く幅広いビジネス環境をサポートする。
次世代のファクトリーオートメーション
 6つのコアとなるセクションから構成する2つの事業を核として業務を推進する潟Gヌエーエスコーポレーション。“現場の声”を敏感にキャッチし、工場全体の現場と環境をシームレスにつなぎ自働化する「次の時代を見据えたファクトリーオートメーション」の提供を目指している。
企業DATA
[所在地] 〒861-8003 熊本市楠8丁目10-18
[TEL] 096-338-6021
[FAX] 096-338-1350
[資本金] 4000万円
[設立] 平成9年2月
[事業内容] 【MBS事業ドメイン】マーケティング事業 ビジネスソリューション事業 サポート事業【EMS事業ドメイン】エンジニアリング事業 マニフアクチヤリング事業 ソフトシステムズ
[代表者] 中川一男
[従業員] 400人
[URL] http://www.nas-net.co.jp/
[出先] 西合志工場

[採用情報]
●問い合わせ先:西合志 EMS営業 高野
※この記事内容は、くまもと経済EX:2008年7月1日発行分の掲載内容です。