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くまもと経済EX 2008

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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情報通信・ICT関連
光ブロードバンドサービスで、地域のIT化を推進
NTT西日本熊本支店
「フレッツ光」熊本県内で10万回線を突破
 NTT西日本グループは、光化・IP化を本格的に推進、2010年を目標年度に西日本エリアで900万のユーザーに光ブロードバンドの提供を目指している。こうした中、九州・沖縄エリアの光ブロードバンドサービス「フレッツ光」の契約数が、2008年6月18日に8O万回線を突破した。2001年11月の「Bフレッツ」サービス開始を皮切りに提供エリアを拡大してきたもので、約6年半での達成となった。また、NTT西日本熊本支店(中江章三支店長)では、2008年6月7日に契約数が10万回線を突破した。九州内では福岡に次ぎ2県目で、熊本県も本格的な光ブロードバンド普及時代を迎えたといえる。

中江章三支店長
なかえ・しょうそう/鹿児島県出身、一橋大学法学部卒の52歳。1980年日本電信電話公社(現NTT)入社。2004年NTT西日本人事部担当部長(NTTマーケティングアクト)などを経て06年7月人事部担当部長=人事第一部門長=、08年7月から現職。趣味はウォーキングほか
ひかリ電話や画像コンテンツ配信など、利用・用途が拡大
 NTT西日本熊本支店では、2001年4月に県内で「フレッツ・ADSL」をサービス開始し、高速ブロードバンド需要に呼応して、02年3月には光ファイバーを利用した高速光ブロードバンドサービス「Bフレッツ」の提供を始めた。さらに、05年7月には超高速ギガブロードバンドサ−ビス「フレッツ・光プレミアム」をスタートしている。07年5月1日には、「フレッツ光」の契約数が7万回線を突破、「フレッツ・ADSL(非対称デジタル加入者線)」の契約数(6万9900回線)を初めて上回った。
 この間の「フレッツ光」の契約数を見ると、提供開始後、1万契約突破には2年1ヵ月を要したが、その後、2万契約までに11ヵ月、3万契約までに9ヵ月と、需要の高まりを受け期間が短縮し、累計7万契約達成までの4万契約を1年2ヵ月で達成した。その後、1年1ヵ月で3万契約増えて10万回線を突破した。
 こうした光加入者の急伸の要因は、光プレミアムが、1本の光ファイバーで、インターネット、IP電話サービス(ひかり電話)、ブロードバンド映像サービス(ビデオオンデマンド・多チャンネル放送)が楽しめるなど多彩なアプリケーションを揃え、新しい生活シーンを提案してきたことや、同時期に事業所向けにスタートした『ひかり電話オフィスタイプ』が、オフィスの光化と電話(音声通信)のコストダウンを実現し、事業所での光サービスの利用を促進してきたため、新規加入やADSLからの切り替えが一層進んだと見ている。加えてセキュリティ機能の標準装備や、利用しやすい料金設定などで、光がより身近な存在になったことが挙げられる。さらには、インターネット接続機能を有した家庭用ゲーム機「W削(任天堂)や様々な情報家電との接続など、利用、用途の拡大が図られ、パソコンを利用していない顧客からの申し込みも増加している。もちろんサービス面の充実だけでなく、契約数の増加のかげにはNTT西日本支店がこれまで取り組んできた地域密着や地域貢献活動の積み重ねが評価され、支持を受けていることも大きな要因といえよう。
 本格的な光ブロードバンド時代の到来は、ユーザーから高い信頼を寄せられているNTTに対しても、ますます同社の基本的な考え方である「安心」「安全」「信頼」を再確認させている。顧客のニーズに適応したより良いサービスを提供するとともに、安全で災害にも強い設備の構築、提供、保守といった情報通信の『ライフライン』を守っていくという使命がますます重要になってきている。顧客の信頼に応え、「安心・安全な社会の実現」に向けて取り組んでいる。
“C&C”で地域活性化を促進
「火の国祭り」に参加するなど地域との触れ合い活動に積極的に取り組んでいる
 熊本支店で注目される取り組みが、徹底した地域密着路線を採用した“C&C”(コミュニティ&コミュニケーション)の展開である。通信会社として受発信の手段を提供するだけでなく、ブロードバンド環境を活用する組織づくりから、コンテンツの創造・選択、受発信の方法まで一歩踏み込み、地域コミュニティと共同作業で進めるという意欲的なアプローチがC&C運動論である。コミュニケーションを活性化することでコミュニティも活性化させていこうというもので、「小学校区」、「商店街(中学校区)」、「自治体(市町村)」などの各地域社会単位での情報発信をサポートしている。
「地域密着」を進め、地域社会の発展に貢献
6月に開催した「わいわいkid's」。テレビ会議システムで遠隔コミュニケーションを体験できる
 熊本支店では、「地域密着」を経営理念に事業運営に取り組んでいる。支店内に地域の窓口となる「地域ふれあい促進室」、市町村を主な対象にブロードバンドを活用したソリューションを提案する「ブロードバンド推進室」を立ち上げており、県内各地の祭やイベントに積極的に参加する地域密着活動の展開をスタートさせている。
 平成2年からはしめた環境クリーン作戦や支店ビルのある桜町周辺の美化清掃活動、「牛深ハイヤ」、「火の国祭り」、「藤崎八旛宮秋の例大祭」など5つの大きな祭りに1000人規模で参加するなど地域との触れ合いを促進する活動に積極的に取り組んでいる。また、地域活性化支援の一環として、桜町ビル前の広場での観光・物産発信展は、これまでに56回を超える開催と、延べ200以上の自治体の参加を得ている。さらに、毎年6月には(社)九州テレコム振興センターとの共催で、光ブロードバントを活用したイベント「わいわいkid's」を開催している。各地の小学校をテレビ会議システムで結び、クイズやゲームでお互いに交流を楽しみながら、遠隔コミュニケーションを体験してもらうなどの、子供たちへのITリテラシー向上への取り組みも進めている。
 同支店では、「地域社会の一員として、地域の皆様とともに発展していくことが、熊本を元気づけることにつながってくる。ブロードバンドサービスをはじめとする情報通信サービスの提供を通して、経済の活性化、社会の発展に貢献していく」と、これからも地域密着経営を進めていく。
企業DATA
[所在地] 〒860-8519 熊本市桜町3番1号
[TEL] 096-321-3250
[資本金] 3,120億円
[設立] 1999年7月
[事業内容] 音声伝送サービス データ伝送サービス 専用サービス 電報サービス等
[従業員] 1,600人(グループ各社含む)
[URL] http://www.ntt-west.co.jp/kumamoto/

[採用情報]
現在、登録がありません。
※この記事内容は、くまもと経済EX:2008年7月1日発行分の掲載内容です。