トップ Companies くまもと経済EX 2009 業界初のエコ・ファースト企業に認定、 多彩な地域振興サポート事業を展開
くまもと経済EX 2009

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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業界初のエコ・ファースト企業に認定、 多彩な地域振興サポート事業を展開
ANA全日空熊本支店・ANAセールス九州褐F本支店
「需給適合の強化」で年度計画達成を目指す
 ANAグループの中期経営方針では、2010年度に予定されている首都圏空港(成田、羽田)の容量拡大をチャンスと捉えつつ、足元の需要の急速な減退に対処すべく、事業の見直しとコスト構造の大胆な見直しを行い、厳しい経営環境を乗り切るための方針で、経営ビジョンとして、航空事業を中核としたアジアを代表する企業グループを目指している。7月1日には「需給適合の強化」などを骨子とした緊急収支改善策を打ち出し、「逆風」の中でも年度計画達成を目指す覚悟だ。
 今年は、熊本-東京線が開設から45周年、熊本支店開設35周年を迎える。09年7月現在の熊本発着のANA便は、熊本〜東京間が往復18便(SNAとの共同運航を含む)、大阪便が同8便、名古屋便が同4便、沖縄便が同2便の計32便が就航している。10月1日にはANAのチャーター便を6年ぶりに復活、カナダチャーターを実施。今後も「需給適合」の方針の中でチャーター便の運航を実施していく計画だ。


望月秀伸熊本支店長
もちづき・ひでのぶ/阿蘇郡小国町出身、1956年12月2日生まれ。慶應義塾大学卒。1981年全日本空輸入社、90年福岡支店販売計画部マネージャー、96年大阪支店販売計画マネージャー、99年東京支店国内販売リーダー、2001年ANAセールス本社営業部副部長、03年ANAエアサービス東京旅客サービス部長、07年ANAセールス大阪支店国内販売部部長などを経て09年4月から現職。
「飛ぶ夏、イイ夏、ANA」で需要喚起
 7月1日から9月30日までの3カ月間、「飛ぶ夏、イイ夏、ANA」と題した国内、国際「空の旅」の需要喚起策、「ANA夏の大作戦」を展開している。家族やグループ、個人での様々な旅行形態に合せて、多様な割引運賃、チャーターや臨時便、旅行商品、特典など豊富な「作戦」メニューを揃えている。
 好評な「シニア空割」(満65歳以上)が夏の期間もANA国内線全路線共通10,000円で設定。若者向けの「スカイメイト割引」も夏の期間10,000円で利用できる。また、羽田からグアムへのチャーター便を9月までに33往復運航、夜間出発便で熊本などの地方空港からの乗り継ぎも便利な設定として話題を呼んでいる。さらに、欧米路線ビジネスクラスの帰国便では「ほんのり温かいおにぎりとお味噌汁」を提供、国際線エコノミークラスでも清涼感溢れる冷麺やスタミナ丼など夏らしいメニューを提供している。
「プレミアムパス300」を限定発売
 この7月からはANA国内線の上級座席「プレミアムクラス」に1年間、300回まで搭乗できる「プレミアムパス300」を限定発売(300枚)している。価格は1枚300万円。搭乗回数にかかわらず一律200,000マイルを積算する他、専用デスクからの予約やよりスムーズな搭乗サービスなどが受けられる特典もある。
阿蘇植林、エコツアーなど環境リーディングエアラインへ
 昨年11月には、環境省が創設した「エコ・ファースト制度」で、運輸業界として初めて「エコ・ファースト企業」に認定された。ANAグループエコロジープラン2008-2011」で設定した、世界の航空会社で初となるCO 2総排出量削減目標や、新世代・省エネ機材の積極的導入などを中心とする、環境への取り組みと社会的責任を重視する企業姿勢が高く評価された。航空業界・運輸業界で認定第1号となる。
 熊本支店でも、ANAが就航している国内全空港周辺での緑化造育林活動「私の青空 森づくり」を阿蘇郡西原村(俵山)で昨年から展開、地元ボランティアらと共にくぬぎ、こなら、ケヤキなど苗木を植樹し、豊かな森の再生を図っている。
 この7月からは、鶴屋百貨店と共同で「カーボンオフセットツアー」(CO 2ゼロ旅行)を企画した。沖縄リゾート3日間の旅で発生するカーボン(二酸化炭素)202kg分のオフセット(埋合せ)費用約900円を旅行代に加算する仕組みだ。料金が31,400円〜と超リーズナブルな設定になっており9月30日まで毎日出発するエコ特別プランの注目度は極めて高いものがある。7月18日開催の熊本市中心市街地活性化の「ゆかた祭り」では、同社のエコファーストの取り組みを全面に打ち出しアピールした。
地域産業支援活動も始動
 一方では、地域産業支援活動にも特筆するものがある。総務省が主催する地域振興サポートプログラムの「地域再生マネージャー」として、ANAでは全国で愛媛県宇和島市と熊本県宇城市の2箇所に派遣、地域特産品の販路拡大などを人材面で支援している。さらに、県の農商工連携推進の一環である「航空便利用くまもとブランド開発事業」にも参画、県産品開発と首都圏への販路拡大のサポートも開始している。
 新幹線開通へ向けた受け皿づくりも本格化する中、特にKANSAI戦略が打ち出され交流人口の拡大が期待されるわけだが、「熊本駅と空港の交通結節機能の早急な強化策が必須。鉄路〜陸上交通〜航空の総需要拡大へ協力したい。さらに“観光立県くまもと”を全国、世界へ発信していきたい」と地域密着のスタンスを鮮明に表す。
企業DATA
[所在地] 本社:〒810-0001 福岡市中央区天神1-12-14紙与渡辺ビル8階 熊本支店:〒860-0805 熊本市桜町1番20号西嶋三井ビル8階
[TEL] 096-322-5351
[FAX] 096-322-5352
[設立] 1996年6月
[事業内容] ANA航空券販売業務、旅行業、主要ブランド(ANAスカイホリデー・国内、ANAハローツアー・海外)
[従業員] 279人(熊本支店19人)
[URL] http://www.ana.co.jp/

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2009年7月1日発行分の掲載内容です。