トップ Companies くまもと経済EX 2009 「飛躍的成長ステージ」へ向け中期経営計画総仕上げへ
くまもと経済EX 2009

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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金融・保険・卸・流通・小売
「飛躍的成長ステージ」へ向け中期経営計画総仕上げへ
熊本ファミリー銀行
福岡銀行とのシステム統合が完了
 2007年10月にスタートしたふくおかフィナンシャルグループ(FFG)第2次中期経営計画は、今年度で最終年度となる。福岡銀行、熊本ファミリー銀行、親和銀行の3行体制による最初の経営計画であり、経営や営業のインフラを整備しながら財務体質の強化を図る“飛躍的成長へ向けての助走ステージ”と位置づけ、「質の高い金融サービス」を提供する「広域展開型地域金融グループ」を目指している。
 熊本ファミリー銀行では、同グループの統一した経営戦略に基づき高度な金融商品・サービスを活用しながら顧客基盤の拡大を図ってきたが、その総仕上げとなるシステム統合を今年1月に完了、事務の共通化による経営効率の向上と商品サービスをタイムリーに提供できるIT基盤を構築した。業務の効率化と、人員の合理的な配置により営業力の強化を図ることができ、本格的な「攻め」の展開へシフトした。



鈴木元頭取
すずき・はじめ/佐賀市出身、1950(昭和25)年11月30日生まれ58歳。九州大学法学部卒。75年(同50)年福岡銀行入行。95年本店営業部営業第2部部長代理、98年秘書室長、2003年取締役営業統括部長、06年常務取締役北九州本部長、07年6月熊本ファミリー銀行取締役専務執行役員、同年8月鰍モくおかフィナンシャルグループ取締役(現職)、同年9月18日付で熊本ファミリー銀行頭取就任。趣味は音楽鑑賞、ゴルフ。
事業再生事業への取組について
 2月には事業再生支援のノウハウに長じた福岡銀行に、事業再生事業を会社分割により一部移管した。本分割により、FFGの事業再生事業等に係る組織・人材・ノウハウ等が一元管理体制として構築されることから、事業再生・早期健全化ニーズのあるグループ内のお取引先に対し、先端金融手法やソリューション機能を活用したより効果的かつ効率的な質の高い再生支援を行うことが可能となった。
 さらに、グループ3行間で協調体制を取りながらサポートすることで、お取引先の利便性維持・向上を図っていく。
 一方、本分割により熊本ファミリー銀行は事業再生等にかかる負担が軽減されることで、より前向きなリスクテイクが可能な体制となる。これらにより、地域における円滑な金融機能を発揮することで、地域金融システムの安定を通して、地域経済の活性化に貢献することができる。
サービス品質の向上
 資産運用のお取引をいただいているお客さまにはアフターフォローや情報提供を実施し、融資取引をいただいているお取引先には、訪問や面談の頻度を高めて経営状況や資金繰りなど対応課題の共有を進めるなど、「顧客リレーションの強化」に取り組んでいる。
 また、ご来店いただいたお客さまには、感謝の気持ちとおもてなしの心でお迎えし、質の高いサービスを提供する活動も進めている。
 このようにお客さまに満足していただき心から喜んでいただけるよう、役職員一体となって「サービス品質」の向上に取り組んでいる。
 店舗展開では、2月に水前寺支店をFFGグループのブランドデザインでリニューアルオープン、3月には同様に浄行寺支店を新築移転している。今後、8月24日付けで秋津レークタウン出張所を健軍支店に、岱明出張所を玉名支店にそれぞれ統合、9月14日付けで帯山支店を保田窪支店に、御幸田迎支店を田迎支店に、迎町支店を中央支店にそれぞれ統合する。
統合の「強み」ビジネスマッチング
 3行の経営統合による「強み」が発揮できる分野として挙げられるのがビジネスマッチング。FFGでは地域密着型金融の推進に関する基本方針の中で、「地域の情報集積を活用した持続可能な地域経済への貢献」を掲げている。08年8月には鰍eFGビジネスコンサルティングを設立、グループ3行がそれぞれ行っていた「ビジネスマッチング」「法人会員組織運営」業務などを統合することで、より効率的かつ効果的に、取引先に対してFFGグループの広域・多様なネットワークを活用した情報提供が可能になっている。
 5月には、九州の食品関連をテーマとした商談会「フード・アグリアイランド九州2009」を開催、取引先を中心に九州一円から約100社の食品関連企業が集結、商品展示や試食を通じ来場者とフリーの商談を行った。さらに、FFGと中国大連市政府の主催により「2009大連-九州ビジネス商談会」を大連市内のホテルで開催。日本企業52社、中国企業130社が参加し、約400件の個別商談が行われた。この商談会に参加した9割の企業より、成果があったとのアンケート結果が出た。
 10月29日、30日には、中国上海市で、国内の地方銀行9行との合同による「食品関連の展示商談会」を開催する予定だ。この商談会は、中国への商品輸出・販路開拓などのニーズを持つ取引先企業に、現地企業とのビジネスマッチングの機会提供を目指し開催される。
CSRの3つの活動層
 今年度より新たなCSR活動方針を定め、様々な活動を展開している。
 「環境共生活動」として、地球温暖化防止策の一環で「クールビズ」を実践し、また江津湖・動植物園周辺などの清掃活動も定期的に行っている。
 「生涯学習支援」としては、文化・スポーツ振興のため、ママさんバレーボール大会や女声合唱フェスティバルへの協賛なども行っている。
 さらには「ユニバーサル・アクション」の取組の1つとして、お客さまに安心と安全をご提供するため、AED(自動体外式除細動器)を全店(75ヵ店)に設置した。
 人と人、地域と地域を結ぶ金融機関として「あなたのいちばんに。」を目指し、「いちばん身近な」、「いちばん頼れる」、「いちばん先を行く」銀行を目指す。
企業DATA
[所在地] 〒862-8601 熊本市水前寺6-29-20
[TEL] 096-385-1111
[FAX] 096-387-1906
[資本金] 478億
[設立] 1929年1月
[事業内容] 銀行業
[年商] 預金残高:1兆782億円
[代表者] 鈴木元
[従業員] 1,044人
[URL] http://www.kf-bank.jp
[出先] 店舗数:75店舗

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2009年7月1日発行分の掲載内容です。