トップ Companies くまもと経済EX 2009 創業47年のノウハウで熊本の明るい未来を創造する
くまもと経済EX 2009

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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飲食・サービス
創業47年のノウハウで熊本の明るい未来を創造する
山ア公認会計士・税理士事務所
昭和37年、25歳で税理士事務所を開業
 熊本市新屋敷の明午橋通り沿いにある山ア事務所は、日々移り変わる熊本の町を見つめ、中小企業の明るく元気な未来を応援するべく、存在感を示している。
 1962(昭和37)年。中央大学法学部の通信教育を受けていた頃、在学中に税理士資格を取得した山ア所長は、25歳の若さで新町に税理士事務所を開業。当時は事務所を夫人に任せ、東京の大学へスクーリングで通っていたという。「お客さまや税務署、事務所と連絡を取りながら、専ら仕事と勉強の両立という夢のある楽しい生活でしたね」と当時を振り返り、「私自身がそういった経歴だったため、大きな夢を持って事業を興そうと思っている方や、もっと今の事業を大きくしたいと思っておられる方には一段と共感を覚えますね」と続ける。その後、1969(昭和44)年には公認会計士事務所を開業し1981(昭和56)年には現在地へ5階建ての事務所を建設、充実期に入る。それから28年。税務会計業務や監査業務をはじめ、近年は経営コンサルタント業務にも軸足を置いている。熊本を中心に建設業や医療機関など350件を超える取引を持ち、県内税理士・公認会計士事務所の最先端に立ち、次のステップへ向かっている。

山ア勝所長
やまさき・まさる/熊本市出身、1937(昭和12)年12月6日生まれの71歳。熊本商業高校(定時制)−熊本商科大学(夜間)から中央大学法学部の通信教育に移り、在学中に税理士資格を取得。62年8月、新町に税理士事務所開業。69年2月に公認会計士の資格を取得し同年4月、同地で公認会計士事務所を開業。81年現在地に5階建てビルを建築し、事務所移転。趣味は浮世絵(江戸時代の庶民画)収集ほか、将棋は4段の腕前。
開発中のソフト完成めどに新事務所建設
 現在地に新築移転し28年が経つ同事務所は、現在地の南東側に5階建ての新事務所建設を計画している。
 「時代とともに発展していくために、ITを使った独自のサービスを計画中。新しい事務所でそれを実現したい」と山ア所長は話す。ITを使ったサービスとは、現在開発中のソフトを顧客へ無料提供し、簡単な出納帳だけの入力で、残りはメールとFAXを駆使し業務を効率よく遂行していくというものだ。「時代とともに変化していかないと生き残っていけない。この計画が実現したらお客さまとの距離的なハンディキャップが無くなり、さらならパートナーシップの拡大につながる」。ソフトの完成をめどに新事務所建設にも着手する構えだ。
山ア氏に新たな称号、熊本・大分のロータリー地区ガバナーへ
 2009年7月1日、山ア勝氏に名誉ある称号が加わった。33年のロータリー活動を経て7月1日付で、熊本・大分77クラブ(地区会員2500人)が加盟する国際奉仕団体、国際ロータリー第2720地区のトップであるガバナーに就任したのだ。「奉仕活動は思うより楽しいものです。私自身、誇りを持って良い思い出をつくるために活動を続けています。まずは活動を通じて自分自身を高め、それを身近な職業関係者へ広め、その奉仕活動を社会へさらには世界へ発信したい」と就任の抱負を語る。
 経済不況による会社の廃業で会員数も激減しているという逆風の状況下、2720地区の舵を取り、同地区の各クラブを回る足固めの日々が続いているという。そもそも山アガバナーがロータリークラブ(熊本東ロータリークラブ所属)に加わったのが38歳の時、事務所が軌道に乗り始めた頃だ。「自分自身の身近な所から人を幸せにしたいと思い活動を始め、しだいにロータリアン同士の交流の輪が広がり、助け合う仲間が増えてきた」と当時を語る。1995(平成7)年には熊本東ロータリークラブの会長に就き、東南アジアやヨーロッパ、アフリカの発展途上国へ出向くなど、世界へ活動の幅を広げていった。「日本という国は、世界に類を見ないくらい所得格差の少ない国。ですから日本人の奉仕に対する感覚とロータリアンの奉仕の精神というのは明らかに違うんです。私はガバナーとして、食料難などで苦しんでいる貧困な人たちのために尽くすという本来あるべき奉仕の精神を広げていきたい。その上でそれぞれの会員の商売発展にもつながれば、ベストだと思っています」と今後の活動に意欲的だ。
「会員数増強と広報活動で輝く地区に」
 「厳しい経済環境の中でも明るく無理のない奉仕でロータリー活動を楽しみ、ロータリーをどうやって変革していくべきかを会員同士、知恵を出し合って、真剣に考えたい」。山アガバナーが掲げる変革のためには、会員数の増強が必須だ。2720地区の会員数は5年前と比べ、2割減少してきているという。そこで次世代を担う若いロータリアン候補を、スポーツ大会や弁論大会などを通じて育成している。また、広報活動に関しては、各メディアを通じてロータリー活動をPRしていく方針。「ロータリー活動自体は社会的に表立って紹介される機会は少ないが、多くの奉仕活動を行っている。広報活動を通じて質の高い会員の増強につなげ、輝く地区にしたい」。山アガバナーは前を見つめる。
「大変な時代を生き抜くために、企業のオンリーワンを引き出す。それが私の役目です」
 「私自身、創業からお客さまの成長とともに事務所も大きくしていきたいというのが夢でした。この精神は従業員にも引き継がれており、所員17人それぞれがアイデアを出し合いながら切磋琢磨する姿は、全国どこの事務所にも負けません」と山ア所長は自負する。この精神が、山ア事務所の47年にわたり、第一線で存在感を示してきた証ではないだろうか。そして100年に一度といわれる経済環境の中で、同事務所はさらに存在感を増している。「大変な時代を生き抜くために、企業のオンリーワンな部分を引き出し、その部分を日本一にする。それが私を含めた事務所の役目です」。47年のノウハウで熊本の明るい未来を創造する山ア所長は、最後に語ってくれた。
企業DATA
[所在地] 〒862-0975 熊本市新屋敷2-2-23
[TEL] 096(364)2171
[FAX] 096(371)5651
[設立] 1962(昭和37)年8月
[事業内容] 監査業務、税務会計業務、経営コンサルタント業務 
[代表者] 山ア勝 所長
[従業員] 17人

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2009年7月1日発行分の掲載内容です。