トップ Companies くまもと経済EX 2010 “独自化路線”掲げ50年、感謝の心で新創業を目指す
くまもと経済EX 2010

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

■医療・医療関連・教育  ■サービス 
■金融・卸・飲食  ■情報通信・ICT関連  ■運輸・建設・不動産  ■製造・農業 
金融・卸・飲食
“独自化路線”掲げ50年、感謝の心で新創業を目指す
潟nウディ
 業界ナンバーワンを目指している同社にとって2010年は、会社設立50周年となる節目の年、さらには新創業として新たなスタートを切る年でもある。「創業以来、時代の変化に対応しながら強い企業基盤をつくるという高い志、そして食は“命の根源”の考えで、事業を続けてきました」。富永社長は半世紀の歩みを振り返る。
独自化路線の経営で売上145億円へ
 同社はこの半世紀で売り上げ141億円を誇る企業へ成長。50周年に当たる今期(2011年6月期)は、145億5千万円の突破を目標に掲げる。常に売上を伸ばし続ける中で創業から掲げてきた会社理念が、他社との差別化による“独自化路線”の経営。独自化路線とは、美味しさと値頃感のあるPB(プライベートブランド)商品の開発を軸とした経営だ。同社は約30年前から同志的結合団体・潟Wェフダ(富永晃夫社長)の力と知恵を結集し、約1千アイテムの商品を開発、顧客の繁栄を第一に商品を生み出している。時代の流れを自ら察知し変化を掴み、商品の改良を繰り返し、価格要望に応えられる商品、地産地消商品、非常食、病院・老健関連商品・・など、日々、魅力ある商品開発に取り組んでいるのだ。毎月、東京で「同志的結合」の会社39社がメーカーと検討を重ね、今年も約30アイテムの新商品を開発している。ハウディが取り扱うPB商品は、学校給食向けの「ハウディニュース」、総菜向けの「プラスデリ」、外食向けの「ダイニングエクスプレス」など、広報誌という形ですべてのマーケットに情報発信されており、顧客に重宝されている。また定期的な商品展示会では、調理実習や新メニューの試食を通じ、メーカーや外食産業、給食関係者などと商談を進めている。さらにシステム関連では、受注WEBの説明会を重ね、顧客の協力のもとIT活用を広げながら、受注ミスの防止や生産性アップ、労働時間の短縮につなげている。これらの取り組みによって同社は、常に食品業界のトップを行く“勝ち残り企業”を追及しているのだ。
富合に新拠点、既存支店はリニューアル
 50周年を迎え、次のビジネスフィールドへ向かう同社は、「新物流体制」、「365日フルライン物流強化」、「広域物流体制」の3つを21世紀の生き残りビジョンと捉えている。昨年4月には、熊本市富合町に2千トン規模の物流拠点を新設。さらに4年前から、すべての物流支店の総点検を確実に進めており、今年3月には鳥栖支店を増改築、取扱商品の増加で手狭になった商品保管スペースを拡張した。11月末には北九州支店の増改築を完了する計画だ。これら既存施設のリニューアルを着実に進め、納期の厳守、欠品率を最小限とし顧客から確固たる信頼を勝ち取っている。
平均年齢34歳の若い社風築く
 一方、ハウディの将来像を描く上で忘れてはならないのが、次世代を担う若くて優秀な人材の育成だ。「社員が楽しく働くには闘争心、向上心、情熱、執念を常に持って、モチベーションを高めていくこと。そのためには、優秀な人材育成と人材教育に力を注いでいくことが、会社の重要課題の1つだ」。「人は宝」との考えで毎年、10数人の新卒採用を続けている同社は、会社設立50年という歴史のある企業でありながら、社員の平均年齢は34歳という若々しい社風を築いており、同社が常に成長を続ける要因の1つといえよう。今年4月にも14人が入社。入社式会場で「あいさつ上手な社会人になってほしい。皆さんのような若い人材が当社を背負っていくことになるのを楽しみにしています」と新入社員へ歓迎の言葉を送った。「会社の成長が社員の幸せにつながる。すなわち“良い会社”になる」。
 これが、富永社長のビジョンだ。
「感謝の心で新創業を目指す」
 会社として半世紀。業務用食材流通サービス業のトップを目指している同社は、創業から安全・安心を基軸に「顧客から一番に信頼される企業」を目指し事業を続けてきた。そして、50周年を期に第3の創業期、新創業を強く意識し、原点へ回帰。「感謝」・「素直」・「謙虚」な心を堅持し、常に顧客目線に立った経営を続けていく構えだ。
 「お客さまとのご縁と出会いを大切に徹底したプラス思考で、使命感と感謝の心で新創業を目指す。今後もお客さま満足・仕入先満足・社員満足の三方満足を忘れず、真摯な努力を積み重ね、高い社会性と豊かな人間性を追及していく」。富永社長の視線は、早くも次の50年へ歩を進めている。
profile
---------------------------------------------------------
富永晃夫 社長
とみなが・てるお/上益城郡益城町出身。1940(昭和15)年8月31日生まれの69歳。済々黌高校ー熊本大学教育学部卒。趣味はゴルフ。モットーは「努力と一歩前進」
企業DATA
[所在地] 〒862-0967 熊本市流通団地1-8
[TEL] 096-377-2111
[FAX] 096-377-2134
[資本金] 7,391万円
[設立] 1961(昭和36)年11月
[事業内容] 業務用食材流通サービス業
[年商] 141億円(2010年6月期)
[従業員] 200人
[URL] http://www.howdy.co.jp
[出先] 鳥栖支店(鳥栖市藤木町若桜3-26) 福岡支店(福岡市東区箱崎ふ頭5-2-22) 北九州支店(北九州市小倉北区西港町62-1) 富合冷凍冷蔵物流センター(熊本市富合町釈迦堂501-2)

[採用情報]
現在、登録がありません。
※この記事内容は、くまもと経済EX:2010年7月1日発行分の掲載内容です。