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くまもと経済EX 2011

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半世紀の歴史を刻む食のリーディング企業。 優秀な「人」づくりと物流体制強化し、新たな創業の時
株式会社 ハウディ
会社設立50年の節目を迎えたハウディ。
半世紀にわたり食のリーディング企業として外食産業の一端を担ってきた同社は、
この7月1日で富永哲生専務が第4代社長に就任し、
新たな創業の時を迎えた。
「創業の心」を維持継承し50年
 「安心」「安全」「信用」「努力」「感謝」。ハウディが「創業の心」として維持継承してきた5つの言葉は、社会がいかなる変化を遂げても決して変わることはなく、食のリーディング企業である同社を支えてきた。同社の前身である旧F本県学校給食弘済会の誕生が今から50年前。半世紀を迎えた今でも、九州屈指の業務用食品卸会社として成長を続け、そして2011年、新たな創業の時を迎えた。
第4代社長に富永哲生専務
「会社を急に大きくすることは考えず、着実に一歩一歩成長させ、社会から必要とされる企業体を目指す」。今年7月1日付で、第4代社長に就任した富永哲生氏(前専務)は抱負を述べる。会社設立以来、常に売上を伸ばし続ける同社。創業から掲げてきた会社理念は、他社との差別化による独自化路線の経営だ。柱となるのが、1千アイテムを超えるPB(プライベートブランド)商品の開発で、時代の流れを察知した商品改良を繰り変えし、顧客からの信頼を得ている。「地産地消の精神で、地域の特産品を生かしたPB商品の開発に力を入れる。毎年恒例の商品展示会で、お客さまの目の届くところに商品を届け、PRしていきたい」と商品戦略を語る。一方、富永社長は「21世紀は物流面の強化がカギ」と言葉に力を込める。大手資本の参入で競争激化の食品流通業界。本社含め熊本・福岡に5つの物流拠点を持つ同社は「正確な時間に正確な場所へローコストな商品をお届けすることが第一。また、食に対する消費者の安全思考が強まる昨今、物流センターの衛生管理や適温での商品配送を基軸に顧客からの確固たる信用につなげたい」とする。福岡戦略では昨年、鳥栖支店および北九州支店の増改築を完了し、福岡におけるさらなるシェア拡大と会社の知名度アップへ体制を整えた。また2009年、富合工業団地に建設した2千トン規模の冷凍冷蔵物流センターは、本社の補完機能として現在は安定期に入っているという。「競争の中で生き残っていくには、広域な物流体制を築くこと。それが、当社における次世代型の経営だ」。
優秀な「人」づくりは会社の重要課題
 業務用食品卸業界では、県内トップのブランド力を誇る同社。会社を支えるのは、商品開発や物流面だけでなく「人」づくりも重要なポイントだ。「優秀な人材育成は会社の大きな課題。社員の平均年齢は34歳と若い社風が根付いており、会社への定着率も良い。何より、こつこつ成長していこうという気概を持ち、何事も吸収しながら大きくなっていく社員が、求める人材だ」と富永社長は「人」づくりへのビジョンを語る。近年は10数人の新卒採用を続けており、来年も同程度の採用を予定しているという。
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 会社が誕生して50年。いかなる時代においても同社が食の分野をリードしてきたのは、創業の心を維持継承してきたということに他ならない。「社長のバトンを受け、会社設立50年の重みを感じている。創業の心を守りつつ、新生ハウディを築いていく」。富永社長率いるハウディが今後、食の分野にどういった風を吹き込んでくれるのか、注目したい。
profile
富永哲生 社長
とみながてつお/熊本市出身。1967(昭和42)年1月19日生まれの44歳。済々黌高校ー早稲田大学卒。伊藤忠商事葛ホ務を経て、2001年ハウディに入社し管理部長就任。05年常務、08年専務。富永会長の長男
企業DATA
[所在地] 〒862-0967 熊本市流通団地1-8
[TEL] 096-377-2111
[FAX] 096-377-2134 
[設立] 1961(昭和36)年11月
[事業内容] 業務用食品卸
[年商] 146億5千万円(2011年6月期見込み)
[従業員] 220人
[出先] 鳥栖支店(鳥栖市藤木町若桜3-26)福岡支店(福岡市東区箱崎ふ頭5-2-22)北九州支店(北九州市小倉北区西港町62-1)富合冷凍冷蔵物流センター(熊本市富合町釈迦堂501-2)

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2011年7月1日発行分の掲載内容です。