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お客様第一主義で、医療IT化の切り札 「電子カルテシステム」を推進
株式会社西日本メディカル
医療IT化の切り札として注目されているのが、「電子カルテシステム」。
全国の病院、医院の5人に1人のドクターが電子カルテを導入しており、
特に新規開業の場合は9割に近いドクターが導入していると言われている。
レセプトコンピュータの県内シェアトップ企業である叶シ日本メディカル(辻正治社長)は、
これまでの実績と総合的な運用サポート体制で、「電子カルテ」導入を推進する。
2月にメディコム製品展示会を開催
 医療事務用コンピュータシステム販売の叶シ日本メディカル(熊本市平成3丁目)は、2月23、24日の2日間、メディコム製品を紹介する「デラックス展示会2011」を熊本市の熊本全日空ホテルニュースカイで開催した。会場では、医科向け「電子カルテ」、調剤薬局向け「電子薬歴」をメーンに周辺機器のシステムを中心に展示。2日間で約80事業所、100名を超える来場者があり、辻社長は「年々来場者が増加しており、ドクターの電子カルテに対する関心の高さがうかがえる」と話すように手ごたえを掴んだ展示会となった。
「電子カルテ」が医療IT化の主役
 病院、医院の新規開業の際の電子カルテ導入率は、9割に近い割合でドクターが建物の設計段階で導入しているといわれている。その理由としては、すでに大学病院等にはほとんど電子カルテが導入済みで、そこから開業するドクターは、そのまま電子カルテを導入するケースが多くなっている。
 「当社は、内科を筆頭に耳鼻科、眼科、精神科、皮膚科、小児科など50件を超す導入事例がある。その8割が新規開業のお客様で、開業のときからお付き合いさせていただいている」と語る辻社長。開業時の電子カルテ導入には2週間ほど付きっ切りで、動線からそのクリニックにあった独自のシステムに組み上げていく。「開業では、西日本メディカルさんには、一番お世話になったと必ず言っていただける」と自信を見せる。
『お客様第一主義』を実践
 ハードやシステムの構築が進んでも、運用するのは「人」である。そのため辻社長は、「ドクターやスタッフなど使用する側の要望を反映させた保守・メンテナンスの専門的なスキルと、一定数のスタッフを揃えたバックアップ体制が必要」と企業としての総合的な運用サポート体制を強化している。
 業界は県外企業の参入で価格競争にもなってきているが、こうしたときこそ同社が掲げる“安心と信頼”の経営理念が光を放ってくる。「価格は安いが、アフターフォローなしの売りっ放しという無責任なビジネスはしたくないし、長続きもしない。先生方との間に信頼に裏打ちされた永続的な関係を築けるとは思えない」と辻社長は言い切る。「緊急の場合のサポートもすぐに対応出来る。診療をストップするわけにはいけないので、県下どこでも1時間以内に飛んでいける体制を採っている」と態勢を組んでいる。「専門知識を持った自社スタッフによる安心感のあるサポート体制の提供がまず基本にあり、その上で初めて電子カルテなど病医院の健全経営に向けた新システムの提案が可能となる」というのが辻社長の考え方であり、「万全のサポート体制の上にしか、“先生方のお役に立てる西日本メディカル”は存在しません」と徹底した『お客様第一主義』を採っている。
レセコンの県内シェアトップ企業
 同社は、昭和51年の創業以来、熊本県におけるレセプト(診療報酬請求用)コンピュータメーカーのパイオニア企業として、県内シェアトップの座を誇っている。
 日ごろのサポートに加え、2年に一度の診療報酬改定時のお客様にストレスを感じさせない迅速な対応が、顧客から信頼を得ている。サービスの質を向上させるため、営業スタッフの増員やサポート部門の人員も増やすなど内部体制も強化している。創業期を経て、第二創業期に入った同社は、これまで30年間余にわたり築いてきたユーザーとの信頼関係に、さらに磨きをかけている。
地元・熊本へ貢献できる企業に
 社長に就任して5年目、「自分も会社もまだ発展途上」という辻社長。開業予定のドクターへのコンサルタント業務も始めている。「意欲を持った仲間やブレーンも新たに増えている。世代交代された若い先生方たちとの情報交換やご支援も積極的にやっていきたい。当社は熊本で育ててもらった会社であり、お客様に必要とされる企業として、少しでも地域に恩返しをしていきたい」と医療のIT化を推進する。
profile
辻 正治 社長
つじ・まさはる/熊本市出身、1969(昭和44)年9月25日生まれの41歳。熊本商科大学付属高校〜熊本電子ビジネス専門学校情報処理科卒。90年三洋電機鞄社、主に商品の企画・開発を担当する。97年企画室長として同社入社。2006年8月に社長就任。趣味はスポーツ全般。「義理を欠かない。人情を忘れない」が生活信条であり、仕事のスタンスでもある。くまもと21の会副会長。



辻 詔一郎 会長
つじ・しょういちろう/1942年(昭和17年)10月8日生まれ68歳。熊本市出身。県立済々黌高校卒。昭和51年、日本メディコムの特約店として個人創業。2006年9月から現職。「機械を売るのではなく、人間性を買っていただけ」「買っていただいた時から、本当のお付き合いが始まる」が信条。
企業DATA
[所在地] 〒860-0833 熊本市平成3丁目16-13
[TEL] 096-379-6611
[FAX] 096-379-6366
[資本金] 1,000万円
[設立] 1978(昭和53)年2月 [創業] 1976(昭和51)年10月
[事業内容] 医療事務請求用コンピュータ「サンヨーメディコム」の販売、電子カルテ・電子薬歴システムの販売、メンテナンス、プログラム開発、情報処理サービス、新規開業・各種ネットワーク関連のコンサルティング業務
[年商] 4億円(平成23年6月期)
[従業員] 30人
[URL] http://www.n-medical.co.jp/

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2011年7月1日発行分の掲載内容です。