トップ Companies くまもと経済EX 2006 「独自化路線で魅力と存在感ある企業づくり」と 「温もりのある経営」を実践
くまもと経済EX 2006

熊本の明日を拓く未来創造企業 100の戦略

■製造・農業  ■電力・運輸・建設・不動産 
■情報通信・ICT関連  ■金融・保険・卸・流通・小売  ■ホテル・飲食・サービス  ■医療・福祉・医療関連・教育 
金融・保険・卸・流通・小売
「独自化路線で魅力と存在感ある企業づくり」と 「温もりのある経営」を実践
潟nウディ
 「良質の商品と知的サービスを提案し、外食産業に貢献する」を企業理念に謳い、食文化の発展と食生活の向上に貢献してきた、食品流通サービス業を営むハウディ(熊本市流通団地、富永晃夫社長)。
 富永社長は、創業の精神「信用・信頼・感謝」更に「謙虚さ・素直さ」を実践するよう社員に求め、顧客満足に繋げる努力をしている。また、危機感と緊張感を保持し、小さな変化も見逃さず、常に安全・安心な食材の提供努力をしている。実践的には現場を中心に美味しさ・品質・価格に魅力を追求しながらPB商品の開発に注力した「独自化路線」を徹底する事で、お客さまにとってなくてはならない「存在感」のある企業を目指している。
 「人は宝。社員も販売先も仕入れ先もお客さま」。常に感謝の気持ちで接したい。仕事は厳しいものであるが、社員には夢をもって、「明るく、楽しく、元気良く」仕事をして欲しい」と語る富永社長は『こころ』が通じ合う温もりのある経営を心掛けている。
食文化を創造し、食を通じてコミュニケーションを提案
 同社は、学校給食用食材専門卸業としてスタートして以降、時代の要請により、産業・病院給食食材から外食・総菜分野まで裾野を広げた。カバーする範囲は、熊本をはじめ、福岡県・佐賀県下が主地盤である。具体的販売先の業態は、学校・工場・病院(給食)、ホテル・レストラン(外食)・弁当・仕出し・居酒屋・デパ地下(総菜)などであり、給食・外食・中食産業の多様なニーズに応えている。
 こうしたお客さまに、より良質の食品を、より安い価格で、より安定的にスピーディーに供給する事が『使命』と考えている。その一つに、お客さまにいろいな商品情報などの提供を行い、その結果をメーカーにフィードバックする事がある。その結果、お客さまが求める商品を提供でき常に時代をリードする流通サービス業になるように努めている。
 知的サービスを提供し、お客様から喜ばれ信頼される会社づくりを目指す同社は、お客様に対して、単なる消費と価格だけのサービスでなく、食生活の多様化時代に応じたソフトウェア提供の強化も行っている。
 @最先端の「食」の情報を紹介(発信)する(商品)展示商談会を毎年8月に開催している。新商品やPB商品など、お客様に役立つ情報を提供している。また、同展示会は、熊本県下一円、福岡・佐賀から来場するお客様同士の交流と情報交換の場としても利用されている。3月及び10月にはミニ展示会を開き季節的な催事として定着している。いづれも顧客にとって魅力ある展示会となっている。
 ADINING EXPRESS…お取引先へのサービスの一環として、「ダイニング・エクスプレス」を発行している。旬の食材や商品情報、新メニューの提案などをふんだんな情報量でお客様に好評を得ている。この他、「ハウディニュース」(学校給食向け)、「ぷらすデリ」(総菜向け)などミニ情報を発信し続けており顧客に重宝がられている。
本社に仕分けターミナルの増築と冷凍冷蔵庫を新設
 より効率的で、よりスピーディな物流体制を提供するために、熊本の本社は勿論、佐賀県鳥栖市にある九州北支店、福岡市東区の福岡支店にも物流センターを配置している。ITを駆使した在庫管理など、戦略的な物流システムを構築し、安定供給や品質保持などの基本的サービスの維持向上に努めている。
 IT投資も積極的で、全ての営業マンがパソコンを使いこなしている。全社オンラインネットワークにより、商品の受注・出荷・在庫状況などを即時に把握できる「情報の即時共有化」を徹底している。効果として、営業情報のスピード化、事務処理の効率化、在庫管理の徹底を実現している。また、安全・安心を更に強化するため、本社敷地内に仕分けターミナルと冷凍冷蔵庫が一体となった施設を新築中で、10月末に完成する。
 時代とともに変化する食の世界は、消費者のライフスタイルや価値観の多様化により、外食産業への求められるスタイルも変わり続けているから、時代変化を素早く取り入れ、バラエティに富んだ商品の提供に努めている。こうした事を地道に続けることで食文化の向上と発展や地域貢献につなげるよう懸命に努力している。
企業姿勢と方向性を明確に強い企業体質を築く
 現社長(晃夫氏)の兄で02年まで社長を務めた富永征男会長は、デフレの影響で厳しい時代の中で「集中と選別」の強化を図った。そして経営の質を高め価値に結びつけた。例えば、利幅が低くリスクを伴う卸部門を縮小し、お客さまのニーズに合った商品を提供する「手売り」(同社の直接販売先)にシフトし、経営の安定化に大きく寄与している。また、企業の姿勢と方向性を明示し、与信管理を徹底的する事で強い企業体質を築いた。それらが、今日同社のビジネスモデルとなり、現社長に受け継がれている。「これからも地元を始め外食産業の発展にお役立ちするために、何を為さなければ成らないのかを、真剣に考え、存在価値の高い企業に向かって、社員とともに夢を追い続けたい」と語る。同氏は今年、全国の外食産業者でつくる「全日本外食流通サービス協会」(JFDA=ジェフダ)の2代目会長に就任。業界の発展や社会貢献に尽力している。
企業DATA
[所在地] 〒862-0967 熊本市流通団地1-8
[TEL] 096-377-2111
[FAX] 096-377-2134
[資本金] 3978万円
[設立] 1961(昭和36年11月)
[事業内容] 外食産業食品流通サービス業(業務用食品卸)
[年商] 120億円
[代表者] 富永 征男
[従業員] 171人
[URL] http://www.howdy.co.jp
[出先] 九州北支店(鳥栖市藤木町若桜3-26)、福岡支店(福岡市東区箱崎ふ頭5丁目2番22号)

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2006年7月1日発行分の掲載内容です。