トップ Companies くまもと経済EX 2006 独自技術の『元気の水(ミネラル還元製水器)』で急成長
くまもと経済EX 2006

熊本の明日を拓く未来創造企業 100の戦略

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「体にいい水」を、低コスト・瞬時・大量に
独自技術の『元気の水(ミネラル還元製水器)』で急成長
鞄本鉱泉研究所
通水するだけで水道水が“体にいい水”に
 健康志向の高まりを背景に、「水」への関心もかつてないほどに高まっている。膨らむ市場―チャンス到来とばかりに、水ビジネスへの新規参入を図る企業は数え切れない。そうした中、他社とはひと味もふた味も違った“体にいい水”で急成長しているのが、独自技術によるミネラル還元整水器の製造販売を手掛ける日本鉱泉研究所(熊本市近見7丁目、奥村崇升社長)だ。 奥村社長自ら10年余の歳月を費やして研究を重ね開発に成功したミネラル還元整水器『元気の水』を発売したのが平成7年。それまで一般的だった電気分解方式や各種フィルターを使用するタイプとは違い、各種の鉱物に含まれるミネラルのイオン化作用を最大限に発揮させる。独自開発のマグネシウムを主要整水材とした整水ユニットに、水道水や地下水を通水するだけで、「マグネシウムイオンを多く含んだ本当に体にいい水が、瞬時にかつ安いコストで大量につくれる」(奥村社長)という点が『元気の水』の最大の特長。
 紙幅の関係で詳しく紹介はできないが、同社では商品情報の開示と信頼性構築のため、公的研究機関や大学、民間検査会社などに依頼し、『元気の水』の機能検証を繰り返し実施しているが、@活性水素の量(1,600ppt)=活性酸素の消去効果A抗酸化力(0.87ppm減/30min)=血液サラサラ効果、免疫力向上Bマイナスイオン量(約3,000個/cc)=体内のイオンバランス改善C血中酸素濃度(約1%増加)=ダイエット効果、脳の働き、記憶力の向上D表面張力の低さ(64dyn/cm.55Hz)=高浸透圧による体内での水吸収力向上などが科学的に立証されている。
独自技術背景に進む提携戦略
 “体にいい水を、簡単に、かつ安価な値段でつくれる”―シンプルに言えば、これが日本鉱泉研究所の技術。この独自の技術力と有望な商品力を背景に提携戦略も進んでいる。
 このほど「100円ショップ」向け商品の企画・製造・卸事業で急成長中のセイワ・プロ(本社・大阪府松原市、奥田正明社長)と、同社の特許の使用許諾などを内容とする業務提携契約を結んだ。
 セイワ・プロ社は、中国・上海に設立した合弁企業を生産・流通拠点に、100円ショップを展開する主要企業に2,300アイテムを超える商品を供給する「100円均一事業」ほか、「エコ事業部」で環境関連機器販売やRO膜(逆浸透膜)を使ったRO浄水器の販売、RO水に通常の約5倍の酸素を溶存させた自社ブランドのスポーツ飲料の製造販売なども手掛ける。「水」分野では同業者的な位置づけでもある企業。契約は、「アルカリイオン還元水生成器」など日本鉱泉研究所が取得または出願中の特許や意匠の通常実施(使用)権をセイワ・プロ社に許諾、セイワ・プロ側は国内販売額に関しロイヤリティを日本鉱泉側に支払う。 また、セイワ・プロ社は日本鉱泉側が必要とする商品を優先的に供給する、といった内容。セイワ・プロ側は日本鉱泉の有望なアルカリイオン還元水の販売権を、日本鉱泉側はセイワ・プロの販売力と、自社商品生産のコストダウンを可能にするセイワ・プロの中国生産拠点の活用が図れるという内容だ。
果実連が「元気の水」導入
 『元気の水』は着実に認知度を高めている。このほどJA県果実連(熊本県果実農業協同組合連合会)は、同社の産業用のミネラル還元整水装置を熊本工場に導入した。果実連ではミカンジュースのほかにもコーヒーや各種飲料品を製造し市場に供給しているが、優れた熊本の地下水に日本鉱泉の整水装置を使い、もう一段の磨きをかけブラッシュアップしたミネラルウォーターとして発売する予定だ。
 少々変わった案件では、地元の建設会社が経営を引き継いだ埼玉県内の第3セクターの温泉施設のリニューアルプラン提案がある。特色のない循環式温泉を同社の産業用整水装置を使い泉質をミネラル還元水に転換、施設内のレストランでは調理や飲み物にミネラル還元水「元気の水」を使用。さらにミネラル還元システムの原材料の一つ「長命石」を使った「岩盤浴」などを提案している。大手経営コンサルタント会社が開いたトップセミナーで奥村社長の講演を聞いた経営者の依頼によるものだ。
人材補強で攻めの展開に
 成長スピードの速い企業にとって課題の一つが人材確保。同社でも製造、技術系以外に営業部門の人材強化が課題となっていたが、昨年から今年にかけて心強い補強が実現した。奥村社長の右腕として長男の真司氏(39歳)が常務取締役工場長として入社。販売担当の関連会社褐ウ気の水(同社長)の営業責任者には、携帯電話販売会社から滝本英一氏が移籍、販売体制強化で攻めの展開を目指す。
企業DATA
[所在地] 〒862-0950 熊本市近見7-13-60
[TEL] 096-278-8266
[FAX] 096-278-8267
[資本金] 4000万円
[設立] 平成14年4月
[事業内容] ミネラル還元製水器の研究・開発・販売
[代表者] 奥村 崇升
[従業員] 30人
[URL] http://www.nihonkousen.com
[関連企業] (株)ジャスパ、(株)元気の水

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2006年7月1日発行分の掲載内容です。