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くまもと経済EX 2006

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最先端の内視鏡施設で 早期ガンの発見・治療に全力
医療法人社団 魁正会 服部胃腸科
内視鏡の歴史とともに年間1万8千例の診療実績
 内視鏡―それは柔らかな電子スコープを体内に挿入し、モニターに映し出された映像をもとに、病巣の発見や、各種処置・治療ができる最先端の医療機器である。この内視鏡技術の普及は、その後の消化器系疾患、とりわけ胃・腸を中心とするガンの早期発見・治療に大きく貢献し、ガン死亡率の減少に計り知れない功績を残した。
 服部理事長は、昭和48年当時、内視鏡医療の最先端だった東京大学第4内科の藤田力也教授に師事し、内視鏡の草創期から臨床の最前線で最新技術を学んだ。まさに内視鏡の歴史と共に歩んだ医療人生であり、その実績は藤田教授らと世界初の「内視鏡的乳頭括約筋切開術」に成功するなど、枚挙に暇がない。 
 昭和57年、熊本地域医療センターの初代内視鏡部長に就任。県内初の内視鏡に特化した専門施設として本格的な医療に取り組み、数年後には日本一の症例を誇るまでに実績を伸ばした。その後、父・正誠氏の服部内科医院を引き継ぎ、昭和63年、服部胃腸科を開業。内視鏡にかける情熱は今も健在で、年間1万8千例余りの内視鏡検査・治療を実施する、国内有数の消化器専門施設として高い評価を受けている。
内視鏡治療の機能充実目指す九州初のNBI内視鏡を導入
 開業以来、(1)患者さん本位の医療を行う(2)内視鏡を中心とした消化器専門施設を目指す(3)健康教室の開催や人間ドックの充実で予防医学の推進を図る−という一貫した診療理念のもと、常に患者さんの立場に立った医療を実践している。その理念は、平成17年4月、院長に就任した尾田恭医師らに受け継がれ、内視鏡第3世代と呼ばれる若き医師たちによる次世代の内視鏡医療に取り組んでいる。
 「高解像度内視鏡による精度の高い内視鏡検査を実施すると共に、内視鏡治療センターとしての機能を充実させ、“内視鏡でできる治療はとことん内視鏡でやる”という診療方針で最新の内視鏡医療を目指します」と意欲を示す尾田院長。従来から高解像度の拡大内視鏡をはじめ、超音波内視鏡など最新鋭の機器を駆使し、上部、下部消化管の早期ガン発見に努めてきたが、さらに高精度な検査を可能にするNBI(ナローバンディングイメージ)内視鏡を九州で初めて導入。このNBI内視鏡は、波長が短い特殊な光を使い、消化器表面の微細構造や毛細血管を観察できる消化器内視鏡で、活発に増殖を繰り返すガン細胞は、栄養を運ぶ血液を多く必要とし、病巣には血管が増えてくるという仕組みを利用し、毛細血管や微細構造の変化で超早期のガンを見つける。尾田院長は、「毛細血管や表面の微細構造がくっきり見え、拡大内視鏡とともに使うと、赤血球が動く様子さえ観察できるほどです」と説明。特に威力を発揮するのは、上部消化管では咽頭ガンや喉頭ガン、早期食道ガン。さらに胃液の逆流で生じ、ガンになりやすいバレット食道。大腸は平たん型病変などの前がん病変の発見や悪性度診断に有効で、食道疾患の発見においては、咽頭部、つまり耳鼻科領域のガンまで発見できるという。
『切開剥離法』を積極的に導入
 さらに、内視鏡治療においては、特殊な電気メス(ITナイフ、フックナイフ等)を用い、早期ガンを切開し剥離する新しい内視鏡的粘膜切除術である『切開剥離法』を積極的に導入している。「2時間以内で切除できるものは当院内で、2時間以上かかる手術は、提携医療機関である熊本消化器外科や村本病院で行います。病変の大きさと治療内容が外科治療との境界領域に踏み込んでいますので、万全の医療体制を整え、全身麻酔で治療に臨む必要があるからです。もちろん患者さんの精神的負担を考え、治療は一回で終了することが前提となります」と尾田院長。
 この粘膜下層を剥がしていく『切開剥離法』は、胃ガンを中心とした上部消化管から、食道、下部消化管へと応用範囲が拡大され、かなり大きな病変まで内視鏡的治療が可能となり、ガン治療が飛躍的に進歩した。
早期ガンの発見に重点を置いた『胃腸ドック』を実施
 一方、予防医学の推進を診療理念に掲げる同院では、ガンの早期発見・早期治療を目指した『胃腸ドック』を実施している。
 5階にある専用の健康管理センターでは、消化器系の内視鏡専門施設としての特徴を生かし、全てのコースで胃・十二指腸内視鏡検査、全大腸内視鏡検査を実施。忙しいビジネスマンのために、休日を利用した土曜・日曜の受診体制も整えている。
 また、同院は政府管掌健康保険生活習慣病予防健診の実施医療機関の認定を受け、企業単位の健診にも積極的に取り組んでいる。
“顔の見える医療”で信頼関係 患者さんに選択の意思を
 内視鏡による検査・治療の両面で、最先端の医療に取り組んでいる同院だが、「患者さん本位の医療」という基本理念の追求こそが、患者サービスの向上と、引いては地域医療の発展に貢献する真の姿であることを忘れてはいない。
 その具体的な取り組みとして実践しているのが、患者さんに選択する意思を持ってもらうことである。この狙いを尾田院長はこう説明する。
 「例えば、診察と検査はA医師が担当したとします。しかし、結果説明の時、A医師の説明を待つと、あと30分ぐらいかかる。その時、患者さんの意思を確認した上で、他の医師の説明でいいとおっしゃれば、外来のB医師に任せる。このように患者さんの選択する意思を取り入れることで、待ち時間の短縮にもつながり、事前に情報を提供することで“顔の見える医療”が実践され、信頼関係も築かれるのではないでしょうか」。
 いかに医療技術が発達しても、医療とは患者さんとの信頼関係で成り立ち、最良の医療の提供と患者さんの利便性の追求こそが、選ばれる医療機関としての基本である。
〜胃腸ドック・人間ドックのご案内〜
●胃腸ドック(日帰りコース)
 [料金]39,900円(税込)
<検査項目>
内科診察、身長・体重測定、血液検査、腹部超音波検査、胃・十二指腸内視鏡検査、全大腸内視鏡検査、栄養指導

●人間ドック(日帰り/1泊コース)
 [料金]日帰りコース/47,250円(税込)
      1泊コース/57,750円(税込)
<検査項目>
内科検診、身長・体重測定、血液検査、腹部超音波検査、検尿、視力、聴力、眼底、胸部X線検査、心電図、肺機能検査、胃・十二指腸内視鏡検査、全大腸内視鏡検査、栄養指導

●オプション
◆PSA(前立腺特異抗原)◆ヘリコバクター・ピロリ◆胸部CT検査◆乳がん・子宮がん検診

政府管掌健康保険生活習慣病予防健診 認定医療機関
企業DATA
[所在地] 〒860-0004 熊本市新町2-12-35
[TEL] 096-325-2300
[FAX] 096-352-4778
[従業員] 45人(常勤医師7人、看護師20人、臨床検査技師4人、管理栄養士2人、栄養士2人、事務10人)
[URL] http://www.hattori-clinic.com

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2006年7月1日発行分の掲載内容です。