トップ Companies くまもと経済EX 2006 『鶏がら・野菜スープ』にこだわり20年 熊本で築いた独自のラーメン店をFC展開
くまもと経済EX 2006

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『鶏がら・野菜スープ』にこだわり20年 熊本で築いた独自のラーメン店をFC展開
「支那そば北熊」経営の 泣yイシュン
直営2店、FC16店舗を展開
 “とんこつ”の本場である九州・熊本にありながら、『鶏がら・野菜スープ』にこだわり、独自のラーメン文化を築き上げてきた「支那そば北熊」。今では、その味を知らない人はいないというほど熊本に根付き、幅広い支持を集めている。
 しかし、その歴史には人知れず独自の味を追い求めてきた創業者の姿があった。大塚社長の実父・吉田誠会長である。「どこにもないラーメンを作り上げるのが究極の目標だった」と述懐する吉田会長。その原点は、昔、東京で出会った一杯のラーメンにあるという。「自分がそうだったように、忘れられない味をつくろう…」。そう決心した吉田会長は試行錯誤を重ね、完全オリジナルの『鶏がら・野菜スープ』のラーメンを完成させたのである。その味へのこだわりは、人から人への口コミで浸透。確実に北熊ファンを増やし続け、昭和60年の開業から3年後には、FCの1、2号店をオープン。創業20周年を迎えた現在では、熊本、福岡に直営2店舗、宮崎、三重など県内外にFC16店舗を構える人気店となった。
 今も「北熊」の顔として、創業の地である熊本市楠1丁目の熊本総本店の厨房に立つ吉田会長。一杯のラーメンに傾ける情熱は、老練な職人としてのこだわりであり、創業者の誇りとして変わらぬ味を守り続けている。
「北熊」だけの味に自信
 「支那そば北熊」を語る上で欠かせない『鶏がら・野菜スープ』。それは厳選した鶏がらと5種類の野菜を独自の方法で長時間煮込んだ白濁スープで、濃厚な見た目とは裏腹に、あっさりとして、まろやかな味わいが最大の特徴。さらに、コクのある深い旨味を出すため、豚の背油と野菜を煮込んで作った秘伝の調味料を仕上げに使用している。そして、このスープに絡む相性抜群の麺が、手もみちじれ玉子麺だ。特別な小麦粉を独自でブレンドし、玉子を加えた麺は、ツルっと喉ごしがよく、しっかりとした噛みごたえで、お客の食欲を満足させてくれる。さらに、チャーシューやシナチクなどの具材へのこだわりも北熊ならではのもの。中でも、チャーシューは焼豚ではなく、厳選した特選肩ロースを、焼きを入れず、丁寧に秘伝のタレで煮込んだもの。柔らかく肉の旨味を凝縮させたチャーシューはスープと麺のアクセントとして大人気だ。
FC展開は“親子の関係”で
 平成8年、長男の大塚一朗社長が経営に参画。運営会社(有)ペイシュンを設立し、店舗運営とFC展開を担当している。大塚社長自身も、入社後の2年間、奥さんと一緒に熊本市の尾ノ上店で修行。この店舗経営の経験が、FCを展開する上で大きな財産になっていると話す。「これから新たにオーナーとなられる方の熱い情熱と、どんな逆境にも負けない強さである“夫婦の絆”を持った方々と一緒に、『北熊』の夢を一緒に実現していきたい。勝手ながら、私共は本店とFC店舗の関係を『親子関係』だと思っています。時には厳しいことも言うかもしれませんが、フォローが必要であればどんな時でも駆けつけますし、相談にも応じます。親が子をサポートするように、子が親を慕うように。そんな関係を持って幸せの実現に向かい、共に歩んで行くことをお約束します」と大塚社長。地元熊本で築き上げた独自の味を、さらに多くの方に知ってもらおうと、全国へ向けて積極的にFC展開を図る。
菊陽町に一貫生産工場 安心の食材供給システム
 FC展開を支える安心の食材供給拠点として、菊池郡菊陽町に一貫生産工場を建設。これにより、安定した品質と配送システムが可能になった。同工場では、現在、月産で麺4万食をはじめ、スープ、チャーシュー、シナチク、キムチなどを一貫生産。毎日、直接各店舗に配送し、安心の食材供給システムとして、店舗経営を強力にバックアップしている。
好調が続く福岡空港店 長崎、鹿児島、広島に出店も
 平成17年7月、福岡市博多区東平尾3丁目の福岡空港線沿いに直営店「福岡空港店」を出店。同店は店舗面積約115u(35坪)、席数35席で、オープン以来、連日300杯以上を売り上げる繁盛店だ。客単価は平均850円。「福岡は長浜ラーメンに代表されるトンコツ・細麺の地。この地域で鶏がら・野菜スープに太めの玉子麺が受け入れられたことは、今後の出店に大きな自信になった」と大塚社長。同社では、今後、モデルとなる同規模の店舗を長崎、鹿児島、広島にも出店する計画で、FC店の募集に力を入れる。
 「今後は新商品の開発にも積極的に取り組んでいく。そして北熊の味を受け継ぐ人材の確保と育成にも力を注ぎたい」と大塚社長。熊本を拠点に、九州、そして全国に向けて、「支那そば北熊」のラーメン文化を広めていく。
企業DATA
[所在地] 〒869-1106 菊池郡菊陽町曲手字東原392-2
[TEL] 096-232-8039
[FAX] 096-232-8049
[設立] 平成8年8月
[事業内容] 「支那そば北熊」の運営、FC展開
[代表者] 会長:吉田 誠、社長:大塚 一朗
[従業員] 13人
[URL] http://www.shinasoba-hokuyu.com

[採用情報]
●募集要項:店舗運営・管理、店舗開発
●応募資格:大学、短大、専門学校、高校卒
●問い合わせ先:Tel/096-232-8039
※この記事内容は、くまもと経済EX:2006年7月1日発行分の掲載内容です。