�潟с}ックス  
 茂森　潔  （しげもり　きよし）

プロフィール

熊本市出身、1943（昭和18）年6月30日生まれの70歳。63年、20歳の若さでヤマウコンクリート工業�叶ﾝ立。環境に配慮したコンクリート二次製品製造で急成長を遂げる。91年にグループ5社を合併、同時に商号変更。九州コンクリート製品協会初代会長。座右の銘は「万人是師」（万人これを師となす）。趣味は読書・ゴルフ

五輪、復興へ独自の技術力を生かす

　「アベノミクス以降、景気マインドが一変した。緊急経済対策などで総需要が伸び、３年目に入った住宅販売（さらりの家）も収益が出始めた」と３月期の売上高は、連結で前期比14.３％増の１４５億円、純利益２億８０００万円の黒字化を見込んでいる。新年度からは、２０１２年に再建した「東北ヤマックス」（仙台市）の拠点工場である岩手県一関市のコンクリート製品工場を本格稼働させる。約14万�uを有する同工場は、コンクリート製品工場としては国内最大級で同社の得意とする大型コンクリート構造物のプレキャスト製品の製造設備導入を進め、復興への対応に向けて設備の増強を図ってきた。計画では本格稼働時に現在の約２倍の日産８００トンの生産能力へ、売上高では今期19億円から来期30億円、５年後には50億円を目指すという。
　「ここ10数年で公共事業は半減したが、当社では技術力の強化を図り付加価値のある独自の製品開発を続け時代の変化に対応してきた」と最近では九州大、熊本大と共同でアーチ型のトンネル部材「マックスアーチ」を開発、従来の製品に比べて総重量が約４割減り、その耐震性、耐久性は業界の注目を集めている。２０２０年の東京五輪をめどに、老朽化した高速道路や橋の改修、巨大地震を想定した建物の耐震補強など同社の技術を生かせるステージは限りなく広がる。