阿蘇製薬��  
 久木　康裕  （くき　やすひろ）

プロフィール

熊本市出身、1973（昭和48）年1月8日生まれ、41歳。ニューベリー大学（アメリカ・ボストン）卒。2000年10月から現職。趣味はゴルフ、スノーボード。座右の銘は「人は城、人は石垣」

国内外でさらなるシェア向上を

　救急絆創膏の分野で国内生産量のトップシェアを持つ阿蘇製薬。菊陽町の本社工場のほか、アメリカ・フロリダ州サラソタ、テキサス州エルパソ、メキシコ・ホアレス市、フィリピン・セブ島に製造拠点を構えている。
　全生産量の７割を海外で生産する同社は、北米やヨーロッパ、アジアで販路を持ち、近年はメキシコやブラジルなど中南米でシェアを拡大している。販路拡大の一方、アメリカ・フロリダ州の工場では粘着剤を塗布するラインを新設するなど、生産設備を増強。各工場で現地対応力が年々向上し、より市場に適した製品を生産できる体制が整いつつある。
　国内では新型の絆創膏（家庭用創傷パッド）「クイックパッド」の売上が順調に伸びている。同商品は傷口を密閉し湿らせた状態を保つことで自然治癒力を高めて、早く綺麗に傷が治ることが特徴。今後も市場拡大が見込まれ、さらなるシェアアップを目指す考えだ。また近年、ＰＭ２.５の影響もあり、マスクの需要が通年で高まっており、同社でも販売数が増加している。
　国内向け製品を生産する本社工場の生産能力増強を視野に入れている同社。久木社長は「国内で多様なニーズに対応できる体制を整えながら、今後も世界の市場を見据えた事業を展開したい」と意気込んでいる。