天草信用金庫  
 山田　清和  （やまだ　きよかず）

プロフィール

1951（昭和26）年8月21日生まれの62歳。天草市出身。九州産業大学工学部卒。76年４月入庫。97（平成9）年3月本店副本店長、98年３月苓北支店長に就き、瀬戸橋支店長、大矢野支店長を歴任。2006年3月副部長待遇となり、07年3月牛深支店店部長支店長。08年6月常勤理事、同年10月本店長委嘱、09年11月専務理事、11年6月24日付で理事長に就任した。本渡商工会議所副会頭。天草市大浜町在住、趣味は登山とウオーキン

地域密着の経営理念胸に、天草全域の経済浮揚に尽力

　事業区域とする天草エリアは、全島人口が12万７千人、毎年約２千人の人口減少が続いている。地域経済の縮小傾向に歯止めをかけようと、経済浮揚策を次々と具体化。商店活性化支援として昨年６月に発売した「地域好券（あまくさこうけん）付定期預金」は、預入金額目標の倍に迫る92億２３００万円を販売。額面の１％分の商品券を進呈する際に「地元優先＝地産地消」を呼びかけ、地元商店街での利用をさらに後押しした。
　長崎大学水産学部と連携し、漁業･養殖業者を対象に実施している「個別相談会」は、昨年、学部教授が現地に出向き指導・助言する「出前技術相談会」へと進化。今年２月には、同大と包括連携協定を締結し、取引先と大学の関係を強化した。また、「“オール天草”での経済浮揚に貢献したい」とし、同月に天草法人会と「第２回中小企業経営セミナー」を共催するなど、地元企業の支援にも意欲的だ。
　各種イベントへの協力はもとより、牛深地区を舞台とした映画『女たちの都〜ワッゲン・オッゲン』の製作援助、観光ＰＲ用ＤＶＤ『日本の宝島〜天草で宝探し〜』の製作など、特色ある地域活性化への取り組みも枚挙にいとまがない。
　４期連続で減少していた貸出金が、12年度は増加に転じた。「地域密着が経営理念。地縁・人縁を最大の武器に、天草全域の経済振興に寄与したい」