Leaders 2014熊本のトップ群像

竃リ村  
 木村 光男  (きむら みつお)

  社長
本社内にある菓子直売所「慶屋」で同社社員と(前列中央が木村社長)。今年は名札やバッジ、商品などに「60周年」の文字をうたい販売促進につなげるほか、周年記念事業として会社行事・イベント・社会貢献活動の充実や仕入れ先を招いた祝賀会を計画している
本社内にある菓子直売所「慶屋」で同社社員と(前列中央が木村社長)。今年は名札やバッジ、商品などに「60周年」の文字をうたい販売促進につなげるほか、周年記念事業として会社行事・イベント・社会貢献活動の充実や仕入れ先を招いた祝賀会を計画している
プロフィール
熊本市出身。1958(昭和33)年10月26日生まれの55歳。熊本商科大学付属高校卒。82年同社入社し85年取締役、89年常務、98年社長就任。趣味はウォーキングとゴルフ
創業60年、「菓子製造」強化で事業全体の底上げへ
 「米菓製造」「菓子卸」「米穀卸」「物流」の事業4本柱で九州を代表する総合菓子食品卸業者に成長した同社。今年は創業60周年の節目の年だ。
 「流通業界の再編で、全国的に大手商社による系列化が一段と進んでいる。卸業は引き続き勝負の年だが、大手と同じ土俵で戦っても生き残りは難しく、独自化路線で差別化を図っていくことが重要」。木村社長は力強く語る。具体的な戦略としては「地産地消をテーマに県内でしか作れない素材を原料に地域に密着した物産品の流通・販売を拡大していきたい」とする。同社は昨年12月、潟tランソア子会社で菓子製造販売業・鞄ミ家(人吉市)の事業譲渡を受けた。「焼酎もなか」で有名な観光土産用菓子業者をグループ会社とし、「人吉・球磨産の良質な農産物を大いに活用し、国産にこだわった美味しい商品を自社が有する卸ルートで国内外へ広めていきたい」(木村社長)という。また、今春をめどに農業生産法人の設立を計画しており、同社甲佐工場の隣接地で米菓の原料となる「もち米」の生産を本格化させる。農作業以外のシーズンには工場での米菓製造を担当させる勤務形態を作り、雇用促進につなげていくのも狙いだ。
 「製造部門の売上は全体の約2割。これを4〜5年以内に3割まで引き上げ、当社の強みである物流機能も付加して事業4本柱の底上げ、そして会社全体の成長につなげたい」。木村社長は60周年を機に決意を新たにする。
〒862-0967 熊本市南区流通団地2-5 TEL096(377)2220 FAX096(378)1748 http://www.kimura-net.co.jp
創業/1954(昭和29)年4月 設立/1985(昭和60)年6月 資本金/1億円 事業内容/菓子・食品・飲料・食材・米の卸売、米菓・漬物・土産品の製造販売売上高/238億円(2013年4月期) 従業員/230人(パート含む) 出先/熊本支店、福岡支店、鹿児島支店、宮崎支店、長崎支店、大分支店、岡山支店、C&C事業部、米事業部、市場開発課、特販事業部、甲佐工場・慶屋(工場直営店、流通団地店) 関連会社/椛蝠泄ィ流(倉庫業・運送業)、葛繽B食糧(精米、白米・玄米の販売)、鞄ミ家(菓子製造販売)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2014年2月28日発行分)の掲載内容です。