Leaders 2014熊本のトップ群像

村上産業  
 村上 勝代  (むらかみ かつよ)

  専務
プロフィール
八代市出身。昭和55年に同社に入社。平成23年に専務取締役に就任。イグサ製品で特許を2件取得。その他8件特許出願。趣味は歴史に関する物、建物、場所などの鑑賞。座右の銘「持敬」
「畳の新たな可能性」を追求。八代のイ草産業活性化へ
 我が国固有の伝統的床材であり日本人の心ともいえる「畳」。500年以上もの間八代の人々を支えてきたイ草産業だが、住宅様式の洋風化や安価な中国産イ草の台頭により需要が減少。イ草農家は最盛期の10分の1にまで激減し、現在も衰退を続けている。
 創業から100年以上にわたり畳表の卸売業を営んできた村上産業は、イ草産業の復興実現のため「畳の新たな可能性」を追求する。同社が開発した「HIKARIーTATAMI」は内部に投光器を据え付け、発光する畳を実現。1月開催の福岡モーターショーではトヨタ自動車の「レクサス」九州オリジナル特別仕様車の中で、車内灯の代用品として使われるなど多方面で注目を浴びている。
 また高機能性畳「MO・LUMES」は最大比16倍のクッション性を実現。同シリーズは高いデザイン性だけでなく、ホルムアルデヒドや二酸化窒素などを高吸着。さらにこれまでで初めてPM2.5を高吸着する試験結果を得た製品を開発。天然の空気清浄機として、様々な分野での製品に応用できると話題を呼んでいる。現在特許を出願中。
 村上専務は「八代に500年以上続くイ草産業を絶やさぬよう、生産者と連携しながら継続的消費を実現する製品開発を続けていきたい」と熱意を見せた。
〒869-4702 八代市千丁町吉王丸1599-1 TEL0965(46)1167 http://www.murakami-t.co.jp/
創業/1910(明治43)年 設立/1952(昭和27)年 事業内容/畳表卸売・イグサ製品の開発製造 資本金/1千万円 従業員/10人 関連会社/糾ロ一
※この記事内容はくまもと経済3月号(2014年2月28日発行分)の掲載内容です。