白鷺電気工業��  
 沼田　吉輝  （ぬまた　よしてる）

プロフィール

八代郡氷川町出身、1949（昭和24）年2月2日生まれの65歳。日本大学経済学部卒。73（昭和48）年同社入社、85（昭和60）年常務取締役、92（平成4）年4月に社長に就任、今年で22年目を迎える。趣味はトレッキング。座右の銘は「敬天愛人」

　ベノミクスの第三の矢「民間投資を喚起する成長戦略」。これに呼応するかのように実践しているのが同社だ。東日本大震災後、原発の稼動停止で厳しい状況下にある電力業界。再生可能エネルギー分野に対する関心が高まる中、「メガソーラー工事を相次ぎ受注できました。新たなビジネスチャンスと捉えています」と成長産業分野へ積極的な進出を図る。
　創業67年を誇る老舗企業として優良企業にも挙げられるが、昨年、発電事業に特化した子会社・しらさぎエナジー�鰍熕ﾝ立。「12月には上益城郡益城町に発電出力２.９メガワットのメガソーラーを建設し、益城町の総世帯数の約８％に相当する１０６０世帯分の電力を、九州電力へ売電することも実現しました」と語る。
　２年前には京都支社も開設、高まるニーズに対応すべくスタッフも増員した。さらに「女性の管理職登用と次世代の幹部社員育成を目的に、昨年９月には「抜擢昇格制度」も採用しました」と社員のキャリアアップを推進している。
　今後については「社員やその家族、協力会社の皆さんで構成する“ＮＰＯ法人しらさぎ”の認定ＮＰＯ法人昇格を目指し、奉仕活動および環境保全活動のさらなる充実を図っていくことが一つ。二つ目は独自の技術で設備関係の延命工事を実施し、ユーザーの過剰投資を抑制しつつ、安全を確保する方法の確立です」と眼鏡の奥の眼がキラリと輝いた。