熊本県経済農業協同組合連合会（ＪＡ熊本経済連）  
 加耒　誠一  （かく 　 せいいち）

プロフィール

1947（昭和22）年9月生まれ67歳。八代市千丁町出身、八代農業高校卒業。2002年JAやつしろ副組合長、05年JAやつしろ組合長、08年JA熊本経済連副会長、14年6月JA熊本経済連代表理事会長就任。趣味は、ゴルフほか

時代の変化に対応し、全国有数の農業県・熊本を牽引

農業政策の変更や農協改革、ＴＰＰ問題と農業を取り巻く環境が大きく変化している中、昨年６月に代表理事会長に就任。元はイ草農家で、日本一のイ草景気や衰退で大打撃を受けた時代も経験。八代の農業が、危機を乗り越え高品質の露地野菜産地として転換する経緯を目の当たりにしてきた。
　「熊本県は経済事業主体の農協であり、全国でも有数の農産物の生産県。生産、販売をさらに発展させていかなければならない」と就任以来、事業や組織全般について現場の声を聴いてきた。昨年初の試みとして、県下ＪＡを巡回しながら、意見を汲み上げ、２０１５年度の事業方針策定にあたった。「変革の時代、スピード感を持って変化に対応しなければ成長できない」と語る。
　中期経営計画の最終年である２０１５年度。農産物は、物流を含めて青果物コントロールセンターの機能を拡充し、出荷情報システム構築や物流コストの削減を進める一方、畜産は高収益型の畜産体制構築に取り組む。さらに海外輸出も、香港を中心に人気のある米やトマト、牛肉や豚肉などの販売強化に努めていく。
　「消費者に安全・安心な熊本の農畜産物を届けていく。多様性のある販売の活性化を図り、農家の所得向上に取り組む。農家が希望の持てる新たな方向性が示せれば、新たな担い手も増えてくる」と次代の農業の姿を具体化していく。