みゆきの里  
 富島 三貴  （とみしま　みき）

プロフィール

熊本市出身、熊本高校-明治大学法学部卒。84年リクルート入社、91年みゆきの里・医療法人博光会常務理事、94年同理事長。２０１３年２月みゆきの里会長就任。

農業生産法人を設立、健医福食農連携の好循環を

認知症対策室を設けて4年、内外で顕著な成果が上がっている。「学ぶ、感じる、活かす」を実践し認知症ボランティア「デーボ」を地域社会で募集・養成し、現在では熊本市内で１８５人の認知症ボランティアが活躍している。土に触れ、命を育てることで機能回復を図ろうとファームリハビリも採用。「覚醒のレベルが上がり、活動へ参加意欲も高まり、生き生きと楽しそうに取組んでいます」（川畑智認知症対策室長）と効果を実感する。２月には南阿蘇に農地を借り農業生産法人�鰍ﾝゆきの里健康ファームを立ち上げた。「ハーブの栽培や野菜づくりを通じ自立した農業経営の基盤をつくり、本業の福祉や健康・医療に活かす循環型コミュニティを構築したい」と健医福食農連携を目指す。
　御幸病院では、在宅復帰支援の拡充を目的に地域包括ケア病棟を開設。さらに昨年末には地域医療連携センターの業務の見直しを図り、前方支援・後方支援を多職種協働で推進できるように一本化、各所との連携でシームレスな医療・介護の実現を目指している。
　「福祉の原点は在宅にあり」という理念を掲げ、「健康長寿のまちづくり」を標榜した先代博会長の遺志を受け継ぐ三貴会長。「今後は健康・予防をテーマに医療・介護が地域コミュニティの核になる。そのための支援体制構築が私たちの使命」とコミュニティヘルスの新たな拠点をづくりを目指す。