熊本県農業協同組合中央会  
 梅田　穰  （うめだ　ゆたか）

プロフィール

1947（昭和22）年6月26日生まれの67歳。上益城郡矢部町（現・山都町）出身。県立矢部農林高校（現・矢部高校）卒。98年5月ＪＡ熊本矢部町組合長、2005年6月ＪＡかみましき組合長、14年6月ＪＡ熊本中央会会長就任。経済連を除く共通会長制により、ＪＡ共済連熊本運営委員会会長、ＪＡ熊本厚生連会長、県ＪＡバンク運営協議会議長を兼務する

JAグループ一丸となって農政改革の荒波に挑む

　昨年６月30日、新会長としてバトンを受けた梅田穰会長。ＴＰＰや米の生産調整政策見直しに加え、政府主導による農協改革などこれまでにない荒波の中、農業県のＪＡグループのトップとして難しいかじ取りを任されている。「大変な時期には違いないが、ありがたいことに各ＪＡ組合長や連合会会長たちと一枚岩で仕事ができている」と感想を語る。
　近年力を入れているのが農地集積だ。県とＪＡグループ熊本での取り組みをモデルとして昨年４月には農地中間管理機構が全国でスタート。昨年は熊本市南区城南町に「農事組合法人熊本すぎかみ農場」が発足するなど県内で集落営農組織化に向けての動きは活発で、農地集積の最先端地域となっている。「機構発足以前から取り組んできたこと。農業従事者の減少や高齢化が進む中、これが機能すれば地域は守られるという思いで進めている」と梅田会長。同時に新規就農者の支援も課題となっており、「既存の行政の支援事業に加えてＪＡグループでの支援も充実させていきたい」と意欲を見せる。
　目の前にある課題は多いが「組合員の所得向上と、消費者に対して安心・安全な農作物を切れ間なく提供できる環境を作っているという自負が原動力。うまく情報発信してＪＡについての理解を広げていきたい」と語った。