Leaders 2016熊本のトップ群像

竃リ村  
 木村 光男  (きむら みつお)

  社長
プロフィール
熊本市出身。1958(昭和33)年10月26日生まれの57歳。熊本商科大学付属高校卒。82年同社入社し85年取締役、89年常務、98年社長就任。趣味はウォーキングとゴルフ

上段右から2番目の窓から顔を出すのが木村社長。同社ではグループ全体の事業拡大に伴い、優秀な人材育成にも注力しており、毎年10人前後を新卒で採用。「製造や生産、卸、物流、販売などを“つなぐ”役割を果たしていくのが当社の使命。商品開発をはじめ、幅広い業種の仕事を経験できる点が当社で働く上での最大の魅力です」(木村社長)
生産者と消費者を“つなぐ”総合プロデュース企業へ
 「木村のあられ」―。全国区ブランドを有する木村グループはあられのメーカーとして誕生し今年で創業62年目を迎え、「米菓製造」「菓子卸」「米卸」「物流」「農業」「貿易」という6事業を柱に「生産者」と「消費者」をつなぐ総合プロデュース企業を目指している。
 中でもグループの重点戦略である「米菓製造」においては、原料の「もち米」の生産に本腰を入れており、2011年に米菓を製造する同社甲佐工場の隣接地でもち米の生産を開始。生産量拡大を狙い2年前には同町に農業法人を設立し、今後は県内各地で農地取得や人材確保を進めながら年間50トンを生産する見込み。さらに今年は、山鹿市平山地区にも設立した農業法人で米やメロンの栽培も始めるほか、同社で生産した農産物を原料に飴菓子やスイーツなどを提供するカフェも開業するという。
 一方、超高齢化社会の進展に伴い、同社では今年から2カ年事業で熊本市東区画図町に特別養護老人ホームを整備。定員は60人で来年9月の開業を目指す。「会社の社会的使命として国が打ち出す介護離職ゼロに向け、シルバー市場に参入する。前述の農業とリンクしながら安心安全な食材を提供し、当社社員の雇用の受け皿にもつなげたい」。木村社長は明確なビジョンを掲げており、同社にとって2016年は新たな挑戦の1年になりそうだ。
〒862-0967 熊本市南区流通団地2-5 TEL096(377)2220 FAX096(378)1748 http://www.kimura-net.co.jp
創業/1954(昭和29)年4月 設立/1985(昭和60)年6月 資本金/1億円 事業内容/菓子・食品・飲料・食材・米の卸売、米菓・漬物・土産品の製造販売 売上高/248億円 従業員/230人(パート含む) 出先/熊本支店、福岡支店、鹿児島支店、宮崎支店、長崎支店、大分支店、岡山支店、C&C事業部、米事業部、市場開発課、特販事業部、甲佐工場・慶屋(工場直営店、流通団地店) 関連会社/椛蝠泄ィ流(倉庫業・運送業)、葛繽B食糧(精米、白米・玄米の販売)、鞄ミ家(菓子製造販売)、潟Tンエックス(運送業)、鰍ォむらのあられファーム・きむらのあられ山鹿ファーム(農作物生産販売業)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2016年2月29日発行分)の掲載内容です。