熊本信用金庫   
 品川 良照  （しながわ　よしてる）

プロフィール

熊本市出身、1950（昭和25）年1月1日生まれ、66歳。熊本商科大学（現・熊本学園大学）経済学部卒。72年熊本信用金庫入庫、2000年理事、07年常務理事、09年代表理事常務、10年6月代表理事専務、12年6月に第11代理事長に就任

前列左から品川理事長、井芹亮介常務理事、後列左から井星伸一理事、吉村敏幸理事、橋本雅彦理事、真子秀樹監事

　「県内では大企業や大都市圏ほどの景気回復の実感はない。倒産件数は多くないが、小規模事業者の廃業が目立っている。ただ、熊本都市圏は人口が増加しており、事業意欲のある若者も多い。新規開業する事業者などを積極的に応援し、地方創生の後押しをしたい」と語る品川理事長。
　同金庫では、創業補助金やものづくり補助金などの申請手続きをサポートする取り組みを行っており、県内金融機関のなかでもトップクラスの採択件数を誇る。また、経産省が設置している「よろず支援拠点」の出張相談会を本店で毎週開催。専門スタッフが売上アップや販路拡大、事業承継など様々な経営課題について具体的にアドバイス。複数回の面談で継続的に経営をサポートしている。
　昨年からは本店で外部講師を招いての経営力アップセミナーも開いており、今年２月の第３回セミナーには約50人が参加した。店舗やブロック単位でも異業種交流会や勉強会を開催し、ビジネスマッチングにつながる事例も増えている。
　品川理事長は「マイナス金利の影響も懸念されるし、将来的には都市圏でも事業者数の減少が見込まれる。地道な経営支援や創業サポートで信頼を獲得し、新規取引先の開拓につなげたい」と話している。