熊本県経済農業協同組合連合会（ＪＡ熊本経済連）  
 加耒　誠一  （かく　せいいち）

プロフィール

1947（昭和22）年9月生まれ68歳。八代市千丁町出身、八代農業高卒業。2002年JAやつしろ副組合長、05年JAやつしろ組合長、08年JA熊本経済連副会長、14年6月JA熊本経済連代表理事会長就任。趣味は、ゴルフほか

主力の販売事業が５年連続1千億円を突破

　農協改革、ＴＰＰ大筋合意など農業を取り巻く環境は大きく様変わりしている。加耒会長は年頭に「我々は『チーム経済連』として一丸となって事業に取り組もう」と職員に訓示した。「今後の新たな課題に対して、生産者や消費者にとって何が大切かを見極めながら、スピード感を持って変化に対応していく」とＪＡグループの力の結集を進める。
　２０１４年度の取扱高は主力の販売事業が１０７２億円と５年連続で１千億円を突破した。「野菜等の品目が順調に推移している。日本一の生産量を誇る県産トマトは周年出荷できる生産体系を構築するなど、熊本の農業は多様性と底力がある」と手応えを感じている。
　今年４月から、３カ年の新中期経営計画がスタートする。青果物コントロールセンターの機能を拡充し、生産・流通のさらなる効率化を図る。またプレミアム米の販売や10周年を迎える黒毛和牛「和王」などのブランド確立に力を入れる。海外輸出は、香港を中心に人気のある米やトマト、イチゴ、肉などの販売強化に努めていく。
　「消費者に安全・安心な熊本の農畜産物を届けていく。契約販売の拡大やマーケットイン型農業の提案など販売の活性化を図り、農家の所得向上に取り組む。農家が希望の持てる新しい方向性が示せれば、新たな担い手も増えてくる」と次代に向けた攻めの姿勢で組織を率いる。