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くまもと県民葬祭  
 森 翼  (もり つばさ)

  社長
式場入り口に設けたインフォメーションコーナーにて。後列中央が森翼社長、右隣が森輝和相談役、左隣がスタッフの鍋島敏次さん。前列は平山真弓支配人
式場入り口に設けたインフォメーションコーナーにて。後列中央が森翼社長、右隣が森輝和相談役、左隣がスタッフの鍋島敏次さん。前列は平山真弓支配人
プロフィール
熊本市出身、1985(昭和60)年8月29日生まれ、31歳。開新高校-熊本学園大学経済学部国際経済学科中退。05年に父・輝和氏が経営するくまもと県民葬祭鰍ノ入社。11年10月取締役、12年4月代表取締役社長に就任。趣味はフットサル。
消費者に寄り添い、開かれた葬儀業界に
“つどう、語らう、心がかようお葬式”をコンセプトに、靴を脱いで自宅のように最期の時間をゆっくりと過ごせる式場「ファミリースペース東京塚」を運営するくまもと県民葬祭。
 トラブルが多いといわれる葬儀業界だが、同社はセミナーや講演会を開催し、納得のいく葬儀の仕方や葬儀費用について消費者に情報を積極的に開示している。団体にも講演に出向き、分かりやすいと好評だ。従来の葬儀の不透明な点に対して葬儀自体の価値を見出せない消費者が増えているという。そこで、同社は業界でタブーとも言える布施と戒名料を含んだ葬儀プランを新設。「日本の文化である葬儀が継承されないことは社会の荒廃、命の大切さの軽視にもつながる」という危惧から、葬儀費用の総額を明確化することで安心感につなげる狙いだ。
 熊本地震では、天草のボランティア団体と連携して救援物資の搬送などに協力。式場ではシャワーなどを被災者に無料で開放した。森社長は「連日50人以上が利用され、できる限りの共助に努めた」と語る。地震で人形が壊れたが思い出があり処分できないという声を受け、昨年10月の設立12周年記念イベントでは人形供養祭を実施し多くの人形が集まった。また、東日本大震災の発生時に合わせ、同社は毎年追悼祭壇を設け、祈りの場を提供している。消費者に寄り添いながら、開かれた葬儀業界へと導く同社の動きに今後も注目だ。
〒862-0923 熊本市東区東京塚町19-47 TEL 096(386)1059 FAX 096(297)2186 http://www.0077-78-1059.com/
設立/2004年10月 資本金/1000万円 事業内容/葬儀・法事サービス提供、霊柩車運送事業、斎場「ファミリースペース東京塚」の運営、熊本市斎場における葬儀サービス提供、少額短期保険募集代理業、自然葬墓地(南阿蘇)の販売 従業員数/6人 関連施設/ファミリースペース・天草(天草市志柿町5399-31)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2017年2月28日発行分)の掲載内容です。