��宇佐美工業  
 宇佐美 和男  （うさみ かずお）

プロフィール

1967（昭和42）年5月22日生まれの49歳、熊本市出身。九州学院高 校―熊本工業大学中退。土木工事会社に勤務後、個人事業で化粧品販 売やエステティックサロン経営、通信カラオケ機器販売など、さまざ まな業種に携わり失敗。その後、解体工事会社勤務を経て、1996（平 成8）年に宇佐美工業を創業。グループ従業員100人を抱える会社に 成長させた

将来見据えた事業展開で地域に貢献

　主力の土木工事や県内随一の実績がある測量・設計・調査の建設コンサルタントで成長を続ける宇佐美工業。近年では家を建てる際の「地盤調査」や天然砕石を使った地盤改良工事「ハイスピード工法」までの一貫した住宅関連事業が大きく業績を伸ばしており、昨年熊本を襲った大地震では、同工法が注目を集めた。
　この度の震災で多数発生した液状化による家の傾きといった宅地被害や道路の凸凹といった被害。宇佐美社長は「震災直後から、家屋解体の問い合わせや家を建てる際の地盤改良に関する相談を多くいただいた。安心・安全な家づくりのためには、いかに強い地盤を作るかということが重要だ」と語る。同社で施工するハイスピード工法の特徴は、「地震時の衝撃に強い」「液状化に強い」「土地の資産価値を下げない」「環境を守る」「再利用できる」の５つが挙げられ、他社に先駆けて施工している同工法が、熊本の震災復旧に貢献している。また同社は、建設現場の生産性向上を狙った建設業のＩＣＴ化に取り組み、ＧＰＳ・レーザー・ドローンを使った測量や３Ｄモデリングを実施、また建設現場では情報化施工機を導入するなど、将来を見据えた展開をしている。
　「仕事を通じて地域に貢献する」ー宇佐美社長が掲げるこのビジョンを、技術と誠意を持った人材集団が形にする宇佐美工業の動向を今後も追っていきたい。