熊本県信用保証協会  
 真崎 伸一  （まさき しんいち）

プロフィール

玉名市出身、1955年3月6日生まれの61歳。玉名高校ー航空大学校を経て早稲田大学法学部卒。81年県庁入庁、2003年商工観光労働部企業立地課審議員、07年東京事務所次長、09年商工観光労働部企業立地課長、10年同部新産業振興局長、12年同部長などを歴任。15年3月に県庁を退職し、同年7月より現職

地域金融の潤滑油として存在感を発揮し、復旧復興を支える

　中小企業・小規模事業者の円滑な資金繰りをサポートする熊本県信用保証協会。
　昨年の熊本地震では地域金融の潤滑油として重要な役割を果たした。本震発生から５営業日目には運転資金として月商１カ月分を上限にスピーディに保証する「震災支援短期資金」の取り扱いと半年間の返済猶予を実施。加えて国や県、市による融資制度などの対応を迅速に行うべく、職員を配置した。「地震が原因で倒産する企業を１社も出さない」（真崎会長）との強い決意で職員総出で対応にあたったほか、２０００社を目標に企業訪問してニーズの把握や情報提供を行った。行政や金融機関との連携も功を奏し、倒産件数は例年よりも低水準となった。
　創業支援にも力を入れており、昨年11月には全国の信用保証協会でも初の取り組みとなる創業者の会「くまもとシーズクラブ」を発足。会員数は１００社を超え、熊本経済をけん引する企業の輩出が期待される。12月には日本政策金融公庫と創業支援に関する協定「創業ブースターＫ」を締結、さらに強固なバックアップ体制が整った。
　「今年は復興元年。これから設備資金のニーズが高まることが予想され、今後も復旧・復興支援を第一に全力で向き合っていく。さらに農業分野との連携の模索や県内各大学での出張講義など連携を深めていきたい」と真崎会長。信用保証協会は復興に欠かせない存在のひとつとなっている。