�渇F佐美工業  
 宇佐美 和男  （うさみ　かずお）

プロフィール

1967（昭和42）年5月22日生まれの51歳、熊本市出身。九州学院高校-熊本工業大学中退。土木工事会社に勤務後、個人事業で化粧品販 売やエステティックサロン経営、通信カラオケ機器販売など、さまざま な業種に携わり失敗。その後、解体工事会社勤務を経て、1996（平成 8）年に宇佐美工業を創業。グループ従業員120人を抱える会社に成長させた

時代の先を読む事業展開が成長の原動力に

　バブル崩壊後の１９９６年に宇佐美 社長が創業し、一代で地場中堅の建設 会社に成長した同社。その原動力は宇 佐美社長の時代の先を読む事業展開 だ。 
　土木と建設コンサルタントに加え、 主力事業の一つになった天然砕石を活 用した地盤改良工事「ハイスピード工 法」は、営業開始から 10 年を迎え、当 初 80 棟の目標だった年間施工棟数は 今年度３６２棟に拡大した。地震と液 状化に強い同工法は熊本地震後に大 きく注目され、県民の生活再建や早期 の震災復旧に貢献し、昨年５月に東京 都で開かれた「第 12 回ハイスピード工 法全国大会」では、年間施工実績など ３部門で、同社が全国1位に輝いた。 宇佐美社長は「家づくりの第一歩は安 心・安全な地盤形成という観点を広く 周知し、当工法のさらなるシェア拡大 に努めたい」と語る。一方、５月頃には 社内に不動産部門を開設し、不動産 相続の相談窓口を設ける同社。「不動 産オーナーの高齢化を背景に、毎週勉 強会を開きながら不動産相続ビジネ スの需要を切り開いていく」という。 
　人材確保が経営の重要課題となる 中、宇佐美社長は「昨年ベトナム人を 採用し、今後も外国人労働者を積極 活用していくほか、国が掲げる建設業 のICT化にも対応しながら人手不 足が深刻化する時代を乗り切り、新 しい建設業の働き方を創造していき たい」と結んだ。