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肥後交通ホールディングス  
 野々口 弘基  (ののぐち こうき)

  社長
熊本市中央区世安町の営業本部・総合配車センター前で
熊本市中央区世安町の営業本部・総合配車センター前で
プロフィール
1959(昭和34)年6月11日生まれの60歳。熊本市中央区帯山出身。大学卒業後、82年4月肥後タクシー(有)に入社し、89(平成元)年4月専務、2013年6月社長に就任と同時にグループ代表にも就任。(一社)熊本県タクシー協会青年部会部会長(05〜09年)のほか、全国防衛協会連合会青年部会会長(12〜16年)など数々の公職も歴任。熊本経済同友会常任幹事、熊本商工会議所議員。同市中央区国府2丁目在住
タクシー業界の存続かけ、大同団結のとき
「地域の生活に欠かせない交通手段を守り抜くことが私たちの使命です」―
車両台数県内最多のタクシーグループ。熊本市で車両3台を使いタクシー事業をスタートさせたのが1959年。昨年9月に中央タクシー(有)(人吉市)、11月には(株)りんどうタクシー(阿蘇市)を子会社化し、保有車両は213台になった。「タクシー会社のグループ化は、単なる事業拡大が目的ではない」。GPSを使った運行車両の動態管理システムや配車システムの共同利用、スマホ決済の導入など、斯業での協業化を提唱し実践してきた背景には、顧客の利便性向上に加え、タクシー業界の将来性に対する危機感もある。
人材確保や後継者不在による事業承継の問題など、業界を取り巻く環境は厳しさを増している。「労働力不足により需給バランスが崩れている。この改善が重要だ」。ITの活用や配車体制の一元化で効率的な配車が可能になることは実証済み。「この取り組みを県全域に広げたい」と力を込める。「地域の足を維持するためには、タクシー事業と雇用を守るための受け皿づくりが急務」。外部資金の活用も視野に、新たな連合体の組成に意欲的。賛同者などを交え、具体化に向け着実に歩を進める。
タクシー会社の大同団結は、全国にも例がないという。眼光鋭くタクシー業界の将来を見据えるその思いは、あらゆる業態の未来への展望とも言える
【営業本部・総合配車センター】 〒860-0823 熊本市中央区世安町282
TEL096(368)3131 FAX096(368)3132 
http://higokotsu-group.com/
創業/1959年12月 設立/1960年3月 資本金/9,000万円(グループ合計) 事業内容/タクシー業、バス事業、旅行業、人材派遣業、駐車場業、LPガス販売、自動車板金塗装、不動産賃貸業、ガソリンスタンド経営(人吉市)、ボウリング場経営(鹿児島県霧島市)、軽貨物運送事業ほか 役員/社長(グループ代表):野々口弘基、会長:野々口英子、専務:池田光男 グループ従業員数/300人(2020年1月末現在) グループ会社/肥後タクシー(有)、(株)三和タクシー、安全タクシー(株)、(株)産交ポニータクシー、人吉タクシー(株)、肥後交通(有)、三和パーキング、(株)ライフサポート九州、野々口商事(株)、(有)一の宮タクシー、(株)りんどうタクシー、中央タクシー(有) グループ保有台数/213台(普通タクシー191台、大型タクシー3台、ジャンボタクシー16台、小型バス3台) 営業所/12カ所
※この記事内容はくまもと経済3月号(2020年2月29日発行分)の掲載内容です。