熊本県経済農業協同組合連合会（ＪＡ熊本経済連）  
 加耒　 誠一  （かく　せいいち）

プロフィール

1947（昭和22）年9月生まれの72歳、八代市千丁町出身、八代農業高校卒、2002年ＪＡやつしろ副組合長、05年ＪＡやつしろ組合長、08年ＪＡ熊本経済連副会長、14年6月ＪＡ熊本経済連代表理事会長就任、趣味はゴルフほか

「販売事業」は9年連続で1,000億円を突破

「令和」という新しい時代が幕を開
けた２０１９年。近年は自然災害が恒
常化し、農作物に対する被害が大き
くなっていることが懸念されるが、
「幸いにも熊本は大きな自然災害は
ありませんでした。農作物に関して
は、トマトで生産数量が増加し、単価
が２年ほど低迷しています。ただ熊本
は農畜産物のバランスが非常に良く、
好調なイチゴやメロン、スイカなどの
果実、肉牛・肉豚など他の分野でカバ
ーしているため「販売事業」は９年連
続で１千億円を達成できています」と
振り返る。
　一方、コメについては、田植え後の長
雨による低温、日照不足のほか、完熟
期には「トビイロウンカ」が異常発生
したため、県内の作況は「94不良」だ
った。しかし、「『森のくまさん』『ヒノ
ヒカリ』『くまさんの輝き』など熊本
が誇る銘柄米が高い評価を受けてお
り、特に新品種の『くまさんの輝き』の
作付面積が徐々に増加しています」と
現況を説明。
　２０２０年以降の展望については、
「品目ごとの販売戦略に基づき、販売
力の強化に取り組みます。また、トマ
トの単価が低迷していますので、『ト
マト味噌汁』などの新たな食べ方の提
案を続けるほか、肉牛の『和王』肉豚
の『りんどうポーク』などの更なる銘
柄確立に注力し、消費拡大に繋げ、農
家所得の増大と農業の発展に寄与し
ます」と意気込む。