（一社）熊本県解体工事業協会  
 喜讀　宣友  （きとく　のぶとも）

地域の空き家対策を柱に活動促進

　県内24社で組織している一般社団法人熊本県解体工事業協会は、今年で設立10周年を迎える。喜讀宣友理事長は「熊本地震から４月で４年、また公費解体終了から２年が経過した中、県内においては仕事量が減少している状況」と業界の現状を説明する一方、「高額な解体工事の入札は総合評価方式に移行しつつあり、トータル的な会社の実績で点数が決まる。そのため、よりクオリティの高い工事の実施に向け、この１年は勉強会を重ね、会員各社の質の向上を通した総合力強化に取り組んできた」と昨年を振り返る。
　今年の事業計画としては、県および熊本市と締結している災害時の連携協定を県下全市町村と結ぶ予定のほか、協定を締結した市町村から依頼があれば、近年社会問題となっている地域の空き家対策へ重点的に取り組んでいく方針だ。喜讀理事長は「２０１５年に空家法が施行されたが、全国的にその対策は進んでいないのが現状で、我々の活動が対策を推進していく契機になればと思う。ぜひ、空き家の解体工事は当協会にご用命いただきたい」と呼びかけており、今年度は会員各社で１棟ずつ手掛けていく計画だという。
　喜讀理事長は「今後も熊本における建設産業の一端を担いつつ、担い手の確保を目指し解体業界を魅力あるものにするべく、さらに活動を促進していきたい」と、10年を一つの節目に決意を新たにする。